海外留学・ホームステイ受入補助金を活用して海外留学された方をご紹介します!(留学先:メキシコ・エンセナダ)
- [2020年3月24日]
- ID:17649
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海外留学実施報告書
海外留学・ホームステイ受入補助金を活用して海外留学された方をご紹介します!
お名前
栗原さん
留学先
国:メキシコ
都市:エンセナダ
受入機関:内閣府(「世界青年の船」事業)
留学期間
2020年1月16日から2020年2月18日
報告書
1. 現地でどのような人達とどのような交流をしましたか。
メキシコで、受け入れ側のメキシコ人やその他の青年たちとアメリカとメキシコの国境に行った時の体験が特に印象に残っています。国境へは専用のバスを使い行きました。トランプ大統領がメキシコとの国境に壁を作る政策を打ち出していることは知っていましたが、実際にフィジカルに存在する壁を見るとなんとも言えない気持ちになりました。私たちが見た壁はメキシコの西海岸ティファーナにあります。ティファーナはメキシコの最北端、アメリカとの国境沿いに位置する人口約140万人の都市で、バハカルフォルニア州最大の都市です。正直国境や移民について詳しく知らなかった私は、壁に行く前は観光気分でした。しかし、壁を見ながら涙している青年たちを見て、また彼らの話を聞いて、壁へ対する見方が無関心から関心あるものへと変化しました。
2. 現地でどのような点に文化の違いを感じましたか。
メキシコ人は良くも悪くも、物事を行き当たりばったりで決めているような感覚がありました。プログラム中さまざまなトラブルが起こりましたが、その度に問題を楽しみながら、焦らずゆっくり解決していったように見えました。例えば、ある訪問先のレストランにビーガン用の料理が準備されていなかったときに日本側のファシリテーターが対応に追われている中、受け入れ側のメキシコの人たちはとても落ち着いて、その場さえも楽しんでいるかのように見えました。日本で同じような大きな問題が起きたら、焦って即急に解決しようと動くと思うので、南米特有というかメキシコ特有のゆとりを感じました。
3. 現地で驚いたことは何ですか。
メキシコで一番驚いたことは、受け入れてくれた方々のもてなす心です。縁もゆかりもない土地を訪れたのですが、メキシコの人たちは歌や踊りで私たちを迎え入れてくださいました。また、メキシコの文化的な背景、移民難民の問題や貧困問題を丁寧に説明してくれました。メキシコを離れる最終日には、”You can come back at anytime, please feel Mexico as your second home” (第二のホームとしてまたいつでもメキシコに帰ってきてください)と私たちを見送ってくださいました。
4. 現地で京田辺PRカードを配布したときの反応はどのようなものでしたか。
京田辺カードを配布するまで京都にお茶の有名な地域があるということを知っている人はいませんでしたが、「玉露」の説明をしたときに多くの青年が京都に行く機会にぜひ飲んでみたいと言っていました。また、京都、大阪、奈良へのアクセスが非常にいいことを魅力に関西を訪れる際は基地にしたいとも言っていました。
5. 海外留学することで、どのような学びがありましたか。
今回の留学を通して、私は普段日本にいるときには感じることのできない非日常を体験しました。文化やバックグラウンド、宗教や伝統の一つ一つが、出会う人一人一人異なります。プログラムをゼロから作る過程では、激しく意見が交わされることが頻繁にありました。相手の意見を聞くことが美徳とされる日本人の感覚とは裏腹に、意見の上に意見をかぶせる欧州の青年たち。相手の意見を尊重する意味で「聴き手」に回っていると、「あなたはどう思う?」と聞かれます。大変なことも多かったですが、今回のプログラムを通して、10人いれば、10人の考え方があるいうことを再認識できました。そしてその考えの違う10人をどのようにして同じ方向に向かせるか、それをチームで考えたことが大きな学びに繋がったと思います。
6. その他感想を教えてください。
このプログラムを通して次の時代を担う各国のリーダーたちと人的なネットワークを構築できたことに大きな意義を見出していますし、近い将来、プログラムで出会った人たちと一緒に何かを成し遂げれたら良いなと思っています。また出会った人たちを次は日本に迎えて、もてなしたいです。
写真
同じ船の青年たちと交流している様子
京田辺PRカードを渡したときの様子(1)
京田辺PRカードを渡したときの様子(2)
世界青年の船メンバーでの全体写真
アメリカ国境沿いにあるメキシコ西海岸
ティファーナの国境の壁に行った時の様子
異文化交流をしている様子