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あしあと

    市民みらいミーティング開催結果(少子化時代における幼稚園・保育所のあり方(2))

    • [2020年11月4日]
    • ID:15585

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    日時

    令和2年10月10日(土)午前10時~11時

    場所

    中央公民館

    参加者

    市立幼稚園・保育所園児の保護者(10名)

    内容

    京田辺市の就学前児童数は、少子化の進行に伴って減少傾向にあり、幼稚園の園児数が減少する一方、保育ニーズの高まりを受けて保育所(園)の希望者は増加が続いています。また、市立幼稚園・保育所の多くで園舎の老朽化が進んでおり、再編整備が課題となっています。

    そこで、市内の幼稚園・保育所(園)園児や未就園児の保護者の皆さんと市長がともに考える機会として、4回のミーティングを開催することとし、今回は市立幼稚園・保育所の保護者の皆さんと意見交換を行いました。

    市の現状と課題

    初めに上村市長から、市の現状と課題について資料をもとに説明しました。

    市長
    京田辺市では、0~5歳児の数が平成29年度をピークに減少が続いています。ただ、よく見ると0歳児は変わっていません。京田辺市では非常にありがたいことに、年間約5~600人の赤ちゃんがずっと生まれてくれています。あと5年ぐらいは同じような状況が続くだろうと推計されています。1・2歳児も同様です。
    これだけを見ると、京田辺に住んでいただいている皆さんが、このまちで子どもを産んで育てるという流れが定着しているのかなという感じなのですが、全体としてなぜ減るのか。大きく変わるのが3~5歳です。右肩下がりで減少しています。これはなぜでしょうか。
    うちには上から中3・小5・小4の子どもがいるんですが、上の子が幼稚園に入る時に家を買って引っ越しました。皆さんも転居されるタイミングとして、お子さんの入園や入学を機に、ということが多いんじゃないでしょうか。市内では、同志社山手・松井山手などの大規模な住宅開発が落ち着いて、入園・入学のタイミングで転入される世帯が減っていることが、3~5歳児の減少につながっているのではないかと考えています。
    次に、子どもたちを預かる就学前の施設を見てみますと、京田辺市の特色として公立幼稚園の数が多いです。8園あって、京都府下では京都市に次いで多い。一方園児数は、平成26年まで徐々に減っていましたが、持ち直します。これは、平成27年に預かり保育を実施したということが理由としてあります。そうして平成29・30年には750~760人と、10年前と同じぐらいの水準まで伸びてきました。ところが、令和になってまた急激に落ち込んでしまいます。原因として考えられるのは、皆さんもご想像がつくと思いますが、幼保無償化です。これによって、令和2年は614人と、直近で最も少なかった平成26年の670人をさらに下回る数字になっています。ただ、これが単純に幼保無償化による傾向なのか、働き方改革などによって幼稚園・保育園ニーズが変化したからなのかということは、十分に検証しないといけません。
    一方で保育所の園児数は、保育士不足で待機児童が発生した平成29年に578人と落ち込んでいますが、それでも10年前と比較すると1.5倍に増えています。

    そこで皆さんにお聞きしたいんですが、皆さんの周りでは、しっかり働くために保育所に預けて、長い時間子どもを見てほしいという方が増えてきておられるのか、それともやっぱり子どもは家庭で育てたいという方が多いのか。皆さんの肌感覚としていかがでしょうか。

    参加者
    来年小学校に上がる子どもがいて、仕事を探している友達がいます。自分が働ける時間帯と、会社側が働いてほしい時間帯が合わないようで、面接で「もう少し来てもらいたいんですけど、どうして保育所に入れないんですか?」と聞かれることが多いそうです。

    市長
    「保育所に入れてたら私ももっと働けるのに」という感じですか?

    参加者
    そうですね。

    参加者
    うちは、上の子が小1で下が年少なんですけど、上の子のお母さん方は働いていない人が多いです。下の子のお母さんたちは、もともと仕事をしていて産休・育休を取っている人が多い。お母さんの世代が若くなるほど、働いている割合が高いような気がします。

    市長
    今の小学生の母世代と幼稚園の母世代では傾向が違うということですね。

    参加者
    4年前に京田辺市に転入してきました。周りは、上の子が小学校に入るぐらいの世代が多いです。感覚としては、仕事しながら保育所に入れるという人が半分、家でしっかり子育てしたいという人が半分というような感じです。私は幼稚園に通わせながら仕事をしていて、両方のお母さんたちとお付き合いがあるんですけど、下の子が幼稚園・保育所に入るタイミングで仕事に戻ろうと考えている人が多いです。
    そこで幼稚園の預かり保育でいくのか、保育所に預けるかということなんですけど、仕事を休んでいた時期の友達は家事専業の人が多く、幼稚園に行かせるおうちが多いので、子どもの友達関係を考えて幼稚園を選ぶという人もいるし、保育所を選ぶお母さんは、自分も子どももお友達ができたけど「やっぱり自分の仕事だから」と、最初から保育所に預けるつもりでやってこられています。
    私みたいな中間のタイプはすごく悩むんです。子どもの友達関係を重視して、自分の仕事をセーブしながら幼稚園に行かせる方がいいのか、そこを割り切って保育所に入れてしっかり働いた方がいいのか。周りにも、復帰したいけど子どものことを考えるともう少し先へ延ばそうかなっていうお母さんと、子どもにはかわいそうだけど早く仕事に復帰した方がいいんじゃないかというお母さんがいます。
    最初から保育所という人は迷いがないんですけど、そうじゃない人は悩みながら、いろいろと情報収集して選んでいると思います。

    市長
    どれもすごくリアルな話ですね。
    そういったことを踏まえて、京田辺市では平成29年に、就学前教育・保育に係る中長期的な取り組みの方向性ということで、「こどもが輝く京田辺の実現に向けた基本方針」というものを定めました。

    こどもが輝く京田辺の実現に向けた基本方針

    上村市長から基本方針について説明後、意見交換を行いました。

    市長
    今日は公立園の保護者の皆さんに来ていただいてますので、皆さんが公立の幼稚園・保育所を選んだ理由、率直なところをお聞かせいただけますか。

    参加者
    うちは三山木保育所なんですけど、まず、建物がきれいということが第一の理由です。あと、徒歩5分圏内だったということと、見学に行った時の先生の対応ですね。自分にも保育園での勤務経験があるのですが、先生の立ち居振る舞いや子どもへの接し方を見て、いいと思いました。落ちたらどうしようと思いながらも、三山木保育所一択で希望しました。

    市長
    三山木保育所は定員よりも預かり人数を増やしているので、先生の数も多いですね。ただ、今後こども園を整備するにあたって、定員より多めに受け入れている園も施設規模に合った園児数にしていきたいと思っています。

    参加者
    うちはもともと南山保育所で、3歳から三山木保育所に入りました。南山を第一希望にしたのは、子どもの性格的に、大勢の中での自己アピールがあまり得意ではなくて、南山なら少人数なのでいいかなと。南山に通わせている保護者の方からも、子ども一人ひとりに対して先生がしっかり見てくれるというような話もあり、実際に見学に行って先生の接し方や園児のいきいきとした表情を見て決めたというところがあります。

    市長
    南山から三山木に移られたということですが、その接続はスムーズでしたか?

    参加者
    はい、問題ありませんでした。移る前に見学に行った時は、子どもの多さに不安はありましたが、見学と面談を重ねるうちに不安もなくなりました。子どもも毎日楽しそうに通っています。

    市長
    お子さんの性格によって、施設選びも変わってきますね。

    参加者
    そうですね。大きくてきれいな所もいいんですけど、南山のように昔ながらのローカルな、少人数で見てもらえる環境もあっていいのではと思います。

    参加者
    うちは上が小学校1年生で、下は松井ケ丘幼稚園の年中です。上の子が幼稚園に入る1年前に転入してきたんですが、松井山手周辺は私立園がたくさんあって、選択肢がいっぱいあるんですね。迷ったんですが、早期教育はいらないというのもあったし、松井ケ丘幼稚園は人数が少ないから保育も手厚く、園庭で遊ぶ時に、違う学年の子どもたちと接する機会も多くて、刺激を受けて成長できそうだったので公立を選びました。先生方もすごく親切で、ちょっとしたことも相談しやすいし、入園前になかよし学級に行ってたので先生たちが名前を覚えてくれていて、子どもにとっても嬉しかったようです。子ども一人ひとりのことをしっかり見てもらえそうな幼稚園という印象を受けました。
    ただ、本当に園児数が激減していて、下の子はちょうど無償化になるタイミングだったのもあって、入園した時8人しかいませんでした。子どもが少ない地域ではないのに、なかなか選んでもらえないというのは悔しいところではありますね。

    参加者
    うちは上が小学校に行ってて、下が2人幼稚園に行っています。幼稚園では、小学校のマラソン大会に応援に行ったり、小学生が幼稚園に遊びに来てくれたりといった交流があるので選んだんですけど、今年はコロナであまり交流できなくて残念に思っています。
    近くに私立幼稚園はあまりないんですけど、わざわざ市外の私立幼稚園にバスで行かせている人も多いです。やっぱり給食や英語教育など公立とは差があるので、無償化になると余計に、私立の方がお得感があるみたいです。公立は公立で、小学校との連携とか良さがあるんだけど、親の教育方針やニーズによって、私立に流れちゃうんでしょうか。

    市長
    公立には公立の良さや役割がありますが、私立は私立で、経営だから子どもを集めないといけないし、特色のあるサービスを展開しないといけませんよね。親としては、いろんな選択肢の中から我が子に合うところを選んでいただければ良いと思っています。行政としては「絶対に公立推し」ということではなくて、各家庭の多様なニーズにどう応えられるか、ニーズの幅も見定めながら、支援していかないといけないと思います。

    参加者
    私立は私立で、独自の特色あるサービスを展開する一方で、公立は行政として、市の良さを生かした展開をしていかれると思いますが、市長は今後どのように幼稚園や保育所を運営していこうとお考えですか。

    市長
    これは私個人の考えですが、私立幼稚園は経営を考えて園児を受け入れますので、ある程度の選考が行われることは致し方ありません。そうなると、公立でしか受け入れられない子どもがいるということも現実としては起こりえますね。そんな子どもたちが、しっかりと小・中学校へと成長していけるような基礎や土台を、公立幼稚園で作ってやらないといけない、そういう幼児教育や保育をしていきたいと思っています。

    参加者
    大住幼稚園の年中に行かせています。年少で入園した年の10月から無償化になったんですが、自分がフルタイムの正社員として働いているので、給食や送迎バスがある私立も選択肢としてはありました。最終的に大住幼稚園を選んだのは、先生の対応がすごく良かったからです。子どもにだけじゃなく、保護者に対しても気遣いや対応がすばらしくて涙が出るぐらいです。入園前のなかよし学級は、おばあちゃんに送迎してもらっていたのに私の顔もすぐに覚えてくれたし、たまにしか行かないのによく声をかけてくれるし、何かあったらすぐ電話をくれるし。公立の先生は、保育士と幼稚園教諭、両方の資格を持っておられて、0歳児から5歳児までの対応ができる先生ばかりなので、子どもにも親にも目配りがすごくできるんだなということを実感しています。

    市長
    ありがとうございます。市の職員は、異動はあってもずっとこのまちで地域と関わりながらやっていくので、先生たちもそういうことを考えながら仕事してくれてるんだなと思って、私も聞いていて嬉しくなりました。
    今おっしゃっていただいたように、公立幼稚園には給食などいくつか課題があります。ただ今後、大住幼稚園がこども園になれば、保育所機能がありますので給食になります。こども園にするべきポイントはそこです。幼保が一緒になるので、給食をはじめ既存の幼稚園とは違った取り組みができます。こども園化など、幼保の再編整備のあり方を考える中で、現状の課題は整理していきたいと思っています。

    参加者
    うちは夫が大住幼稚園出身なんです。子どもが多い世代で家も幼稚園に近かったので、みんな当然、大住幼稚園という感じだったみたいです。私は以前、私立幼稚園で働いていたんですが、カリキュラムもしっかりしていて、園庭が広く遊具もたくさんあって、子どもたちも毎日充実して達成感を感じてくれていたので、私立もいいなと思っていました。でも夫は「幼稚園は公立やろ。私立なんて行ってる奴おらんかった」と。それで長男のときは、幼稚園の話をするたびに喧嘩になりました。私は私立も見学に行って園舎も広いし環境も楽しそうだったし、周りの人からもいいという話を聞いていたのに、夫は「幼稚園から私立なんて必要ない」の一点張りで。入園前に普賢寺のなかよし教室に行ってたんですが、そこで知り合ったお母さんたちの中には普賢寺幼稚園に行かせるという人がたくさんいました。ずっと喧嘩するのもしんどいし、私もだんだん「公立だったら普賢寺かなぁ」となってきて。実際通わせてみたら、私が働いていた園では「何時何分から〇〇をします」とか「何時から〇〇のお稽古をします」というように忙しかったんですが、今は先生に決められたとおりに動かされるんじゃなくて、パンツ一丁で泥んこ遊びをしたり、そのとき自分がやりたいことを子ども自身が決めてやるという感じなんですね。子どもたちも、やりたかったことを中断して別のことをさせられるというようなストレスなく過ごせてるんだろうなと思うと、私立は私立でいい面もありますが、子どもらしくのびのびと過ごせる公立の環境も今はいいなと思っています。普賢寺は自然環境も先生もすごくいいし、普賢寺にして良かったなと思います。

    参加者
    うちも普賢寺幼稚園です。今1年生の上の子の人見知りがひどかったんですが、普賢寺の親子教室やなかよし学級に参加するうちに、園や先生に慣れて、スムーズに入園することができました。もし他の私立を選択していたら大変だったんじゃないかと思います。先生方は、親の顔ももちろん覚えてくれるし、下の子は0歳の時から顔を見てくれているので、下の子の成長も見守ってもらえる。どういう子か知ってもらった上で入園できるのがとてもありがたいと思っています。2人目の時は無償化で、給食も送迎もあってカリキュラムも豊かなこども園が近くにできたので、周りでも私立を選ぶお母さんが増えたという印象はあります。うちは早期教育より、子どもらしくのびのび遊んでくれたらと思って公立に入れましたが、周りを見るとそういうのは少数派になってきてるのかな、という感じです。

    市長
    やっぱり無償化が大きかったですか。

    参加者
    そうですね。1人目の時は金額的な面で公立を選ぶ人がたくさんいたんですが、無償化で私立という選択肢ができたので、私立に行かせる人が多くなりました。公立幼稚園は小学校とのつながりがあるとか、アットホームな環境でのびのびと子どもらしく過ごせるということを、もっとアピールした方がいいと思います。公立幼稚園のパンフレットを見ても、良さがあまり伝わってこない。

    市長
    無償化で選択の幅が広くなる中で、公立幼稚園は自らの存在意義を考えないといけないと思っています。皆さんからいただいた話をもう一度磨き上げて、市内の子どもたちに選んでもらえるような園を作らないといけません。

    参加者
    うちの子は人見知りが激しい上に、おむつもなかなか取れなかったんです。見学に行った時に、私立ではおむつが取れてないとだめと言われました。公立に相談すると、おむつは徐々にで良いと言ってくれたので、子どもの成長に合わせてやるなら公立かなと思って、松井ケ丘幼稚園に決めました。入園して1ヶ月ぐらいは毎朝泣いて大変だったんですが、みんなと過ごすうちにおむつも自然に取れたし、先生方のサポートのおかげで、トイレを怖がっていたのに自分から行くようになったので、公立を選んで良かったと思っています。

    市長
    うちも一番下の息子が3月30日生まれで、幼稚園にはおむつを付けたまま行くことになりましたが、夏ごろにはおむつが取れました。彼なりにものすごく成長してくれたと思います。そうやって、主体となる子ども本人の成長を促してくれたり、見守ってくれたりするような運営って大切ですね。

    参加者
    うちは、市外の私立、市内の私立・公立が選択肢としてありました。小学校に入った時に子どもに友達が少ないのは可哀想だと思ったので、まず市内の幼稚園にしようと思いました。実は直前まで、私立の幼稚園に決めていました。給食があったからです。娘は好き嫌いが多かったので、小学校に入学した時に、急に給食で食べられないものばかり出るのが不安だったので、幼稚園の間に少しでも好き嫌いをなくしてほしいと思っていたんです。
    一方で、うちは私が出産の時に8区画あるところに引っ越してきたんですけど、周りは子どもが幼稚園・小学校に入るタイミングで引っ越してこられたお宅が多くて、うち以外全員男の子だったので近所にお友達がいないんです。その点、地元の公立幼稚園だったら、卒園後も遊べるお友達が近所にできるなと思って、急遽公立に変更しました。

    市長
    そうですね、バス通園だと広範囲になって、ちょっと近所で遊ぼうかということがやりにくくなりますね。

    参加者
    それに、同級生じゃない子どもたちや近所の人たちにも、この子がいるということを知っておいてもらいたいというのもありました。

    市長
    もしかすると周りのお子さんが同じような年齢層だったら、違った選択になったかもしれませんね。
    京田辺は町になった時の人口が1万5千人、市になった時が5万3千人ぐらいで、そこから数えても1万7千人ぐらい増えてる訳ですね。それだけの皆さんが京田辺を選んで転入してくださっている。そのニーズのすべてに行政が答えられるかというと難しいかもしれないけれども、子どもたちと向き合う中で、一人ひとりに合ったどんな教育・保育ができるかということを考えていきたいですし、安心して子育てできるような環境整備もしていきたいと思っています。

    理事
    予定時間を超過しましたので、このあたりで終了させていただきたいと思います。市長も十分お話しされたと思いますが、最後に一言ご挨拶をお願いします。

    市長
    今後もあらゆる機会を通じて皆さんのご意見を直接お伺いしながら、より良い教育・保育のあり方を考えていきたいと思っていますので、いろんな形でお力をいただけたらと思います。
    今日は本当にありがとうございました。

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