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あしあと

    市民みらいミーティング開催結果(少子化時代における幼稚園・保育所のあり方(1))

    • [2020年10月23日]
    • ID:15536

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    日時

    令和2年10月8日(木)午後1時~2時

    場所

    聖愛幼稚園

    参加者

    聖愛幼稚園児の保護者(10名)

    内容

    京田辺市の就学前児童数は、少子化の進行に伴って減少傾向にあり、幼稚園の園児数が減少する一方、保育ニーズの高まりを受けて保育所(園)の希望者は増加が続いています。また、市立幼稚園・保育所の多くで園舎の老朽化が進んでおり、再編整備が課題となっています。

    そこで、市内の幼稚園・保育所(園)園児や未就園児の保護者の皆さんと市長がともに考える機会として、4回のミーティングを開催することとし、今回は私立聖愛幼稚園の保護者の皆さんと意見交換を行いました。

    市の現状と課題

    初めに上村市長から、市の現状と課題について資料をもとに説明しました。

    市長
    京田辺市では、0~5歳児の数が平成29年度をピークに減少が続いています。ただ、0歳児を見ると変わっていません。京田辺では、年間約500~600人の赤ちゃんがコンスタントに生まれているということです。私も職員も日頃から、市民の皆さんには「京田辺で子どもを産み育てたい」と思っていただけるよう頑張っていますので、この数字はありがたいですし、今後も大きく減らないようにしなければならないと思っています。1・2歳児もあまり大きな変動はなく、あと5年ぐらいは横ばいです。

    大きく変わると考えられているのが、3~5歳です。令和4年度以降、右肩下がりで減少すると見込まれています。これは、同志社山手や山手西の住宅開発が一定ピークを迎え、子育て世代の転入が減ってくる可能性があるということです。

    一方で、その子どもたちを受け入れる施設はどうかというと、京田辺市には幼稚園が10園あって、そのうち2園が私立です。公立幼稚園は8園あって、それぞれ小学校に隣接しています。保育所は、公立が分園を含めて5園、私立が2園です。こども園は全部私立で2園、来年4月には3園になります。京田辺市の特徴として、公立幼稚園が多いんですね。
    公立幼稚園は多いんですが、園児数はどうかというと、平成26年に670人まで減りました。しかし平成27年に預かり保育を開始してからは徐々に増え、平成29・30年には750~760人程度になりました。ところが令和元年の幼保無償化で、費用面での公立の優位性がなくなったからか、急激に減ってしまいました。現在の614人という園児数は、過去10年間で最低です。その一方で、公立保育所の園児数はこの10年間で1.5倍になっています。

    市民の皆さんにアンケートを取ると、子どもを長時間預かってほしいというニーズが高まっている一方で、子どもは自分で見たいというご意見もあります。そこで皆さんの肌感覚をお聞かせいただきたいんですけど、実際皆さんが、幼稚園・保育所、公立・私立と選択肢がある中で、聖愛幼稚園を選ばれた理由はどういうものだったんでしょうか?

    参加者
    バス通園があるからです。ちょうど下の子が生まれた時期だったので、送り迎えをしてもらえると助かると思って。

    参加者
    給食です。親としてはお弁当も作りたいんですけど、入学前に給食も体験させたい。そのバランスが聖愛幼稚園はいいなと思って。(※今年度は金曜日が弁当の日)

    参加者
    礼拝があるところです。静かに座ってお祈りするというのを経験してほしいと思って。小学校に入る前に「静かに座ってじっとする」ということができるようになればと考えたからです。
    あと給食もあります。今年、上の子が小学校に入ったんですが、給食には家では作らないメニューが出ることもあります。お弁当だけだと親が作ったものしか食べられませんが、給食だと見たことのない食材に挑戦できるので、それをきっかけに、家でも食事や料理に興味を持ってもらえるといいなと思います。

    参加者
    私は、保育所に預けて働きたいと思っていたんですが、待機児童が多すぎて。周りからも、フルタイムで働いていても(選考が)厳しいと聞いて、申し込む前から諦めてしまいました。結果的には幼稚園を選んだことになっていますが、そういう事情で幼稚園に決めた人もいると思います。

    市長
    ありがとうございます。公立・私立、幼稚園・保育所とそれぞれ特色がありますし、市としても皆さんの多様なニーズに応えていくために、皆さんの意見をしっかり聞きながら整備しなくてはと考えています。

    こどもが輝く京田辺の実現に向けた基本方針

    市は、平成29年9月に、京田辺市の就学前教育・保育に係る中長期的な取り組みの方向性を示す「こどもが輝く京田辺の実現に向けた基本方針」を定めました。

    上村市長から基本方針について説明後、意見交換を行いました。

    市長
    就労形態の多様化ということがありますが、皆さんのご家庭でも勤務形態が変わったというようなことはありますか。

    参加者
    夫はこれまで週の半分ぐらい出張でした。でもコロナの影響で、今は週の半分がリモートで在宅、出勤しても定時に帰ることがほとんどです。夫の在宅時間が長くなったことで、私も生活が大きく変わりました。夫は通勤時間がなくなった分、自分のために使える時間が増えてジョギングを始めたり、家事で手が足りないところに気付いてくれることも多くなりました。時間的に余裕ができたことで、精神的にも余裕が生まれたんだと思います。子どもと接する時間も増えたので、我が家ではトータルではプラス面が多いと感じています。

    参加者
    妹夫婦は共働きで保育園に行かせているのですが、コロナで夫婦ともリモート勤務になりました。子どもといる時間は増えましたが、会議中に子どもが部屋に入ってきたりすると、話したいことが話せないときもあります。夫婦ともにリモート勤務だと、仕事中は子どもを見られる大人がいないので、結局、保育園に預けないと仕事ができないんですね。そういう意味では、リモートになっても大きく変わらないんじゃないかと感じています。お迎えをおばあちゃんに頼む回数は減ったかもしれませんが、保育所じゃなくて幼稚園でも大丈夫、というところまではいかないです。
    親が仕事中に一人で静かに遊べるのも「えらいね、賢いね」となるんですけど、子どものことを考えると、集団生活とか、お友達と思いきり遊んで発散することも大事だし、働き方が変わっても保育ニーズはなくならないと思います。

    市長
    幼稚園や保育所のあり方、という点で感じておられることはありますか。

    参加者
    先生に対してだけでなく、保護者会の業務を担ってくれる人にも人を回していただけると、親としても幼稚園を選びやすいのかなと思います。
    例えば公立の幼稚園だと、お母さんたちがお掃除をします。登園の付き添いも月に何回か回ってきます。私立でも、保護者会の仕事は「子どもをこの幼稚園に通わせたいから」という気持ちで頑張っていますが、しんどい部分もあります。そういった意味で、加配をお預かりの先生だけでなく保護者会の仕事やママの負担にも向けてもらえると助かります。

    参加者
    今、公立でも私立でも働きたいお母さんが多いです。もっと市が援助してもらえれば、働けるお母さんが増えるんじゃないかと思います。他の市ですが、私立幼稚園しかない分、市が頑張っているというところがあったので、京田辺では公立と私立の関係というか、今後どのように関わっていかれるのかということが気になります。

    市長
    幼稚園・保育所にかかわらず公立と私立のあり方は変わってくると思います。誰もが教育・保育が受けられる環境をどう作るかということが公立の使命・役割です。ただ、施設整備が追いついてないので、幼稚園・保育所のあり方として再編・整備をしっかりやっていかないといけません。

    参加者
    保育ニーズを考えると、ゆくゆくはこども園が中心になっていくんでしょうか。

    市長
    こども園が中心になると思います。今後、アンケート結果や入園者数などで幼児教育と保育、それぞれのニーズをみながら、認定こども園に変えていく中で保育ニーズを吸収できる仕組みを作っていかなければならないと考えています。そのためにはまず、幼稚園のあり方を考えなければならない。皆さんのご意見、なぜその園を選んだのか?ということをお聞きしながら、公立幼稚園に足りないものは何なのかを考えていきたいと思っています。

    参加者
    うちは、上の子の入園前に公立幼稚園も見学に行ったんです。自由な雰囲気は良かったんですけど、トイレがあまりきれいじゃなくて。トイレひとつさせるのにも「そこ踏んだらあかん!」「そこ触ったらあかん!」ていう感じだったんですね。保育室に行っても、おもちゃがほとんど壊れていたり。先生たちも、お兄ちゃんお姉ちゃんが通っていた子にばかり話しかけているような感じがして、初めましての私たちは、少し疎外感を覚えました。
    その後、聖愛を見学すると、園舎は改修前で古かったですけど清潔感がありました。先生の雰囲気も、初めての親子でも温かく迎えてもらいました。
    施設やおもちゃの問題は、公立は市全体での話になるので、その園だけで解決できないのかもしれませんが、先生の対応は園長先生や一人ひとりの先生の意識で変わると思います。費用の高い・安いの問題というよりは、私立の方が、お金を払うことに対して安心感があります。

    参加者
    公立は保育料も安いですが、おやつも少ないです。ラムネ2・3個とか。聖愛だとバームクーヘンが出たりするので、子ども同士でおやつの話をした時に切なくなるんじゃないかなと思いました。安いから公立に行かせている親もたくさんいらっしゃると思いますけど、今は無償化で費用的には同じなのに、施設・先生・おやつ、何をとっても私立の方がいい面が多いです。

    市長
    費用が同じなのになぜ同じサービスができないのか?ということですね。

    参加者
    公立は市全体が絡むので難しいんでしょうけど、そもそも違いすぎますね。

    参加者
    トイレは、幼稚園だけじゃなく小学校も汚くて、上の子は学校のトイレが汚いので、家が近いのもあって、走って帰ってきて済ませてます。うちだけじゃなくて、近所でもそういう子は結構いてます。もちろん使う子どもの問題もあるんですけど、管理はどうなってるの?という。

    市長
    施設については一斉にはできませんけど、順番にやっていきたいと思っています。

    参加者
    今は、幼稚園で預かり保育を利用したくても定員いっぱいで申し込めないとか、聖愛幼稚園でも1週間前に言わないと預かってもらえないとかあって不便ですが、こども園になると通わせたい人が増えるんじゃないかと思います。そうなると保育士さんも朝昼晩でシフトを組んで、子どもにとっては朝の先生と帰りの先生が違ったり、預かる人数によって「今日はこっちのお部屋」ってなったり、大人の都合で子どもにしわ寄せがいかないかが心配です。
    また、今でも先生によって言うことが違ったり、パートの先生が正規の先生の顔色を見て働かないといけない雰囲気もあるようですが、こども園になると、先生たちがみんな同じ考えで働ける環境というか、目指す理想像を統一するのが難しくなるのかな、というのも気になっています。
    幼稚園・保育所のあり方を考えるときに、働く保護者への支援や親の負担の軽減だけじゃなくて、子どもが安心して通えるという視点を忘れないでほしいです。

    市長
    こども園にしていくのに、公立・私立に関わらず、子どもを安心して預けられる、子ども一人ひとりのことをちゃんと見てあげられる施設であることを一番に考えるつもりです。

    参加者
    妹が年少の子を保育園に行かせてるんですが、そこはトイレも自主性に任せられているようで、持って行ったパンツは4・5枚全部濡らして帰ってきます。お昼も自主性に任せられていて、みんなと一緒に食べるのではなくて、食べたい子から食べるというような感じです。
    幼稚園だと、みんなでトイレ行きましょう、みんなでごはん食べましょうですよね。自主性に任せるというのが、その保育園の方針なのか、そもそも保育園というところがそうなのかわかりませんが、こども園になったときに、どこまで集団生活が経験できるのかが不安です。
    幼稚園は、入園までにトイレトレーニングが終わってないといけないとかいろいろプレッシャーはありましたが、それがあったからこそ、子どももトイレに行くということを学んでくれたと思っています。それが自主性に任せられすぎると、子どもの方にもそういう意識が育たないように思います。それも、子ども一人ひとりをちゃんと見た上で任せてくれているならいいんですが、ただ放任しているだけなのかな、と不安に思うこともあります。たまにお迎えに行っても、過密状態で遊んでいて、この環境でこども園化して一人の先生が大勢を見ることになった場合、大丈夫なのか心配です。
    小学校に入るにあたって、なるべくスムーズに集団生活に慣れてほしいと思っているし、うちはそういう意味で聖愛を選んだというのもあるのですが、保育園の子どもたちは自立してる分、集団生活とかそういう部分はどうやって育っていくのかな、そこが融合するのはどうなのかな?と思います。

    市長
    幼保で違うのは、幼稚園は3歳から入りますね。ある程度自分でできるようになってから入園してきますが、保育園は0歳から入ります。そういう子に対して、3歳だからここまでできてないといけないとか、各家庭の方針もあるので、線を引くのが難しいところはありますね。
    私たちとしては、公立幼稚園は単体で運営するよりこども園化して、幼児教育という部分はある程度持ちつつ、保育ニーズの方に少しキャパを持っておかないと、これからはしんどいと思っています。定員を増やすと当然、保育の質の問題が出てきますが、そこはきっちり確保しないといけません。これからも皆さんの意見を聞きながらやっていきたいと思っています。

    理事
    予定時間を超過しましたので、このあたりで終了させていただきたいと思います。最後に市長から一言お願いします。

    市長
    公立・私立にかかわらず、幼稚園や保育所は、このまちで子育てをするための大切な資源だと考えています。ですので、互いに一致協力しながら「田辺の子を田辺で育てる」という流れをしっかりつくっていきたいと思っています。そして、子どもたちが進学や就職で一時的に市外へ出たとしても、また住み慣れた京田辺に戻ってきて、近所で一緒に生活できるような環境をつくっていきたいと思っています。
    そのためには、子どもたちのなかに地域への愛着を育んでいかないといけませんし、幼稚園・保育所といった資源をフル活用して、地域に愛着を持った子どもを育てていきたいと思っています。
    今後も、いろんな機会を通じて皆さんのご意見を聞かせていただけたらと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。
    今日は本当にありがとうございました。

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