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あしあと

    市民みらいミーティング開催結果(田辺地区のまちづくり)

    • [2021年2月8日]
    • ID:15875

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    日時

    令和3年1月21日(木)午後6時~7時

    場所

    田辺区公民館

    参加者

    田辺区 役員・老人会・子ども会・農業者・自営業者など23名(懇談参加者12名、傍聴者11名)

    内容

    市は、商業・業務施設や行政機関が立地し市民生活の中心拠点である田辺地区において、公共交通による利便性の高さを活かし、京都府南部の拠点ともなるよう、新たな市街地の整備や既存の中心市街地の再整備をはじめとするまちづくりに取り組んでいるところです。

    今回は、「より多くの人が訪れるためにはどうすれば良いか」「訪れた人がまちに関わりを持って活動し、参画するためには何が求められるのか」など、市の中心拠点である田辺地区のまちづくりについて、地元・田辺区の皆さんと意見交換を行いました。

    市長あいさつ

    本日はお忙しいところご参加いただきましてありがとうございます。今回は、田辺地区のまちづくりについての意見交換をするということで、皆さんにお集まりいただきました。

    田辺地区は、まごうことなき市の中心であり中心市街地です。市内各地からのバス路線、JR京田辺・近鉄新田辺という主要な鉄道駅もあります。中でも新田辺駅は、市内でも圧倒的に乗降客数の多い駅です。けれども人の行き来があるだけでなく、賑わいが生まれて商売が成り立ち、人が集って活力が出てくる、その中心となる田辺地区のまちづくりについては、皆さんの協力がなければできません。そういう思いで今回のミーティングを開催させていただきました。

    市は「住み続けたいまち」とするべく施策を展開しており、ここ田辺地区では土地区画整理準備組合の皆さんと共に、新市街地整備に向けた取り組みを進めています。その核としては、公共施設を集約し文化施設を含めた形で整備していきたいと思っています。そんな市民が集うであろう中心地に、どんな機能が必要で、どんな取り組みが求められるのか、皆さんの意見を聞きながら進めていきたいと思っています。また、それぞれ持っておられる課題もあるかと思います。そういったものもお聞かせいただき、皆さんと一緒にまちづくりを進めるための、一つの場としていきたいと思っています。どうかよろしくお願いします。


    田辺地区のまちづくりについて担当課より説明

    都市計画図

    まず市全体のまちづくりですが、京田辺市では「緑豊かで健康な文化田園都市」を将来都市像に掲げています。この都市像は、19世紀にイギリス人のハワードが提唱した「田園都市」の考え方に基づくもので、「豊かな自然環境と共生し、働く場所と住居が近接した、自立したコンパクトな都市」を目指すものです。

    都市計画図をご覧いただくと、田辺地区や松井山手、三山木など、商業施設が集積する拠点(赤色部分)の周辺に、居住地(緑色・黄色部分)があり、その周辺には市街化調整区域の田園など(白色部分)が広がり、さらに市域の一番外側の部分には、働く場として、工場をはじめとする企業用地(青色部分)があるのが確認いただけると思います。
    そして、この都市像を具現化すべく、「拠点駅周辺(赤色部分)に都市機能を集約し、居住地と都市機能が近接、または公共交通によりネットワークを形成することで、効率的で持続可能な都市」を目指し、コンパクトで公共交通と連携した都市構造を構築しています。
    田辺地区におきましては、市民生活の中心となる拠点としてさまざまな生活拠点を集積するとともに、中部地域としてだけではなく市の中心として、北部の松井山手地区や南部の三山木地区と連携しながら、中心的な場所としての位置づけをしているところです。

    市では20年ほど前に駅周辺の土地区画整理事業を行いましたが、既存エリアの活性化のほか、これをさらに広げていこうということで、田辺北地区において組合施行の土地区画整理事業を進め、広くなったこのエリアを市全域の中心拠点として、また、まちの玄関口として、賑わいのあるまちの中心としていきたいと考えています。
    田辺地区には現在、JR・近鉄それぞれの駅前広場にバスが入る交通拠点があり、周りには商業施設や医療施設もあります。今後、田辺北地区においては、それらに加えて住宅地、企業のほか行政施設や文化施設などの都市機能についても集約し、さらに発展させていきたいと考えています。
    田辺北地区における新市街地のイメージですが、核となる施設として、中央公民館の生涯学習機能や中央図書館の社会教育機能を併せ持ち、また、市民の皆さんからの要望の多い文化ホールを併設した文化活動のネットワーク拠点として、行政サービス機能も併設した複合型公共施設を整備したいと考えています。
    最後にスケジュールですが、現在、土地区画整理準備組合で事業計画を作成していただいています。来年度には市街化区域編入に向けた手続きを京都府とともに始めていきたいと思っています。そして、令和4年度に市街化区域への編入と土地区画整理組合の設立認可を目標としています。その後造成工事が完了したところから建築物の工事を始め、スムーズにいけば6~7年後には建物が立ち並び始めるものと考えています。

    意見交換

    (参加者)

    新市街地開発について、図書館の機能を盛り込んだ文化ホールというお話がありましたが、現在の中央公民館はどのように活用される予定ですか。また、北陸新幹線の新駅について、現在の状況を教えてもらえますか。

    (市長)

    中央公民館の活用方法については、新しくできる複合型施設の中にどれだけの機能を盛り込むかによって変わりますので、今はまだ明確に決められる段階ではありません。それは今まさにヒアリングも含めてやっている最中ですので、その機能がまとまってきた段階で整理をしないといけません。

    中央図書館については、もともと役場もあって市の中心だった場所なので、市としても相応の取り組みをすべきだと考えています。駅にも近いし、子育てニーズも高い地域です。人口動態的に見ても、この先、北部は子どもの数が減っていきますが、中部と南部はそれほど減らないんですね。京田辺は「子育てに優しいまち」を標榜していますので、そういう意味でも何らかのコミットメントはしないといけないと思っています。ただ、ご存じのように田辺幼稚園は古く、開園して50年です。園舎も老朽化し、耐震の問題もある中で、子どもたちの安全確保ということを考えると、一時的に幼稚園でお子さんをお預かりできないことがあるかもしれません。今後、幼稚園のあり方についてはしっかり検討しなければいけませんが、田辺北の事業進捗とうまく組み合わせられないかとも考えています。

    また、新幹線の駅については国が決定する事項ではありますが、現在は松井山手駅周辺と言われています。市からは、鉄道運輸機構などに市のまちづくりの説明をしています。例えば、松井山手駅周辺は住宅が建ち並んでいて駅を作るのは大変ですが、田辺北を含めた新田辺駅周辺ではいろんな取り組みを考えているというようなことを提案しています。鉄道運輸機構も市からの情報提供を希望されており、意見交換をしたいというお話もあります。私たちとしては京田辺だけの駅というよりも、京都府南部の発展に資する、その中心となる駅だと思っていますので、そういう意気込みで、今後もコミュニケーションを密にして取り組んでいきたいと思っています。

    (参加者)

    田辺北の事業に関して、市役所の人事が変わらないようにお願いしたいです。人事異動になると、私たちからするとまた一からスタートということになってしまうので、事業が落ち着くまで十分配慮いただきたいと思います。

    (市長)

    異動については何とも申し上げにくいですが、おっしゃっることは理にかなっています。事業はお互いの信頼関係がないと進みませんし、信頼関係というのは長年お付き合いしていく中でつないでいかなければならないと思っています。市としては、事業を進めるにあたって地域の皆さんと一緒に進めるという気概を持った職員をしっかりと育てていき、地域の方にも育てていただけるような体制を作りたいと思っていますので、ご指導いただけたらと思います。

    (参加者)
    区画整理事業をされるにあたり、まちづくりの観点から商工会としても参画できるようなところはあるんでしょうか。
    (都市みらい室長)
    市としても「箱」だけ用意して、事業者さんに来てくださいということではなく、そこでどのように活動していただくかも非常に大事だと考えています。事業者はもちろん、商工会のご意見も聞きながら進めなければ、まちの賑わいは出てこないと思っていますので、運営の仕組みなどについて相談させていただきたいと考えています。
    (参加者)
    そう言っていただけると大変嬉しいです。商工会としても積極的にまちの活性化のために参画していきたいと考えています。先ほど新幹線の話が出ましたが、新田辺駅に新幹線をという思いを皆さんにも持っていただいて、周辺の市町とも協力して、新幹線が来たら便利になるという思いを現実的に持っていただけるようにPRもしていきたいと思います。
    (市長)
    コロナの状況下ですので、どんな事業者が来られるかというのはまだ見えないところはありますが、いくつか引き合いがあるのも事実です。やはりそれだけのポテンシャルがあるんだなと感じます。それをどう成功させていくか。都市みらい室長が申し上げたとおり、箱だけ用意してあとは知らないというのではなく、賑わいのあるまちを作っていくには多くの方に参画していただかないといけないし、いろんな形で関わっていただきたいと思います。
    新幹線の駅については、「ここがいい」と私たちが言って決まる話ではありませんが、どうすれば周りの自治体、商工会や住民の皆さんにも協力いただけるか、協力のベースを作っていかないといけません。例えばもし駅が新田辺近辺にできた場合、城陽市だったら「そこから青谷あたりまで接続できるのでは」、宇治田原町だったら「宇治田原まで鉄道を繋げられるのでは」というように、このご時世に、そんな夢のある話が出てくるのは非常に大きいと思います。この一年、コロナで皆さん非常に苦労されている中で、新名神や新幹線といった起爆剤になるものがあって、将来の夢が見られる余地があるのは素晴らしいことですし、そういうポテンシャルは府南部全体にも波及するということを知ってもらえるよう取り組みたいと考えています。行政だけでは無理なので、民間からもお力をいただいて盛り上げていただけるとありがたいです。

    (参加者)
    新田辺の東側のことを大変危惧しています。田辺の北も東も京田辺というのは一つですので、一緒に開発ということも考えていただけたらなと思います。
    (市長)
    東側ももちろん課題であると認識しています。中心市街地としては新田辺の東側もそうですが、JRと近鉄の間を繋ぐ大通り線にしても、あれだけ多くの人が行き交っているので、もう少し留まって買い物でもしていただきたいと思っています。バリアフリーなどさまざまな課題があるのはわかっていますので、通過するだけでなく留まってもらえるような仕掛けを考えていかないといけません。それは行政だけでは無理で、例えばパラソルを立ててテーブルを並べて「食事できますよ」としたとしても、誰が管理するのかという話になりますよね。そういった協力体制も含めて、新田辺の北も東も西も一体的に考えたいと思っていますので、ぜひよろしくお願いいたします。

    (参加者)
    新しくできるまちがどのようなものになるかという具体的なコンセプトがまだ聞けていません。市の中でどのような役割を果たす場所になるのか、現在足りていない高齢者の福祉を補う場所になるのか、あるいは若者が都会へ出なくても同等の楽しみを持てるような遊興施設を作るのか、特産のお茶やナスを全国に向けてアピールするための特殊なまちづくりをするのか、今はまだ何も決まっていませんが可能性だけは無限にあって、希望をたくさん持っているんですが、何も決まっていないということが不安材料になっています。本来最初に決めるべきまちのテーマを決めないまま、事務手続きだけでまちづくりを進めていくと、誘致できる企業での開発に限定されかねないのではという懸念があります。この地区に本当に必要なものが何であるのかという考えが後回しになってしまいますので、どこにでもあるような平凡なまちが生まれてしまうのではないかと思います。
    京田辺市の、この地区特有の強みを生かしたまちづくりや、この地区だけが持っている役割を強化するようなまちづくりを実現できるようなコンセプトを打ち出してもらうことを、強く要望します。
    (市長)
    新市街地のコンセプトを含め、どんなまちにするかという話を皆さんとできるベースが、ようやく整いつつあります。これまではその過程の段階だったので、コンセプトが見えないということだったと思います。
    できることなら、新田辺駅と京田辺駅の間に公共施設を集約させたいと思っています。集約させるだけでは人は集まらないので、そこに賑わいを作り出せる機能は必要です。せっかく駅近なので、歩いて移動できるようなまちづくりをすべきだと思います。歩けるというのが大前提で、職住近接、職があって住居もあって、市の中心として起爆になるようなものを作っていきたいと思っています。
    また、薪新田辺線と駅前線の2線については、今のままだと渋滞の可能性があるので、京奈和自動車道の田辺北IC周辺から山城大橋あたりまでの大住草内線の事業化を進めていきたいと考えています。まずは北から進めて、田辺に接続させるつもりでやっていこうと思っています。
    (参加者)
    そのコンセプトを実現するためにどういう施設を誘致するか、ということを考えてほしいです。来てくれるところありきで話をすると、本来作りたいものと変わってしまいますので、作りたいまちを実現するための施設を誘致していただきたいです。
    (市長)
    振り向かないところにいくら話をしても振り向かない可能性もあるので、まずは関心を持っていただいている方の話をしっかり聞きたいと思っています。その上で、私たちのコンセプトに見合ったものを作ってもらえるのかという話をしたいと考えています。

    (参加者)
    この地域に密着して商売をされている皆さんは、新市街地ができた時に自分たちの店がどうなるか、どう考えているのかお聞きしたいのですが、いかがですか。
    (参加者)
    田辺中央病院の西側で飲食店をやっています。将来どのようなまちができてどのような競争相手が来るのか、まずそこです。それから今の場所でやるか、新しいところに移転するかということも考えると思います。難しいところで、まだわからないですね。
    (参加者)
    新市街地に移転するというチャンスはいただけるんですか?
    (市長)
    地権者として土地をお持ちだった場合は、換地の関係でどうするかという話にはなると思います。これから先、まちのコンセプトを固めてどんな施設ができるか見えてきた時に、移転したいという話が出るかどうかだと思います。市としては公共施設をどうするか考えながら、皆さんの土地利用がマイナスにならないように取り組まないといけないと思っています。
    (参加者)
    私は商売をやっていて新田辺駅の踏切の近く(駅の南側)にお店があるんですが、北側が開発されたとしてもうちには関係ないかなと思ってるんです。人も車も、おそらくこっち(南側)には来ないんじゃないかと。なので、こちら側にも賑わいが生まれるような仕掛けがあればと思います。
    (市長)
    まずは今のJRと近鉄の間の大通り線で、人が滞留できるようなまちを作っておかないとダメだと思います。田辺北ができたとしても、駅に一番接続する部分で人が滞留できるようにしておけば、絶対人は滞留してくれる。その仕掛けづくりをどうするかが課題です。
    今の中心市街地でも、どれだけ多くの人に滞留してもらってコーヒー1杯、ビール1杯飲んでもらえるか、その延長線上で周りに波及する仕掛けを考えないといけません。
    以前から観光協会や商工会とも話していますが、新田辺のバスロータリー周辺の空間をどう活用するかを真剣に考えないといけない。そこは交通政策も併せてやっていこうと思っています。なぜなら、バスの本数が減って、駅に着いたらバスが行ってしまったから車に乗る、ということでは(ますますバス便が減ってしまうので)意味がないんです。次のバスまで20分ある時に、近くに座ってお茶を飲めるところがあれば「ちょっと待つか」ということにもなるかもしれない。今のままでは、バスはじり貧になる。不便をプラスに変えるような空間を作れば、またバスに乗ってもらえる可能性もあります。そんな発想の転換が必要と考えています。それは田辺北だけではなくて、中心市街地のあり方として考えるべき課題ですので、そこを周りにどう波及させるかということを考えていきたいと思っています。

    (参加者)
    今は雨が降っても田んぼや畑が水を吸ってくれています。田んぼだったところが宅地造成されたら、それらの水はどこへ行くんですか?イメージ図には池のようなものが見えますが、そこに貯まってあふれないように、どこかへ流れていくのでしょうか?
    (市長)
    天津神川と木津川が合流する辺りに排水機場がありますが、そこのポンプを増強しようとしています。また、新西浜樋門の整備に向けて、国・府・市が一体となって取り組もうとしています。さらに防賀川から新西浜樋門につながる導水路の整備についても、国や府と連携しながら進めたいと思っています。
    調整池については、木津川への排水能力が確保できるまでは少し大きめの池が必要ですが、十分な排水能力が確保できれば、先ほどのイメージ図のような大きさの池になると思います。これら二重三重の方法で、田んぼがあるのと同等の処理能力になるだろうと踏んでいます。

    (参加者)
    賑やかにしていただけるのはありがたいのですが、コロナの中、ウォーキングなどで救われている子どもも多いので、緑も残しつつ発展してもらえたらと思います。あと、工事が始まったら、特に登下校時には警備員をしっかり配置していただきたいと思います。
    (市長)
    市は「緑豊かで健康な文化田園都市」を目指す都市像としています。京田辺は便利なので、開発についてさまざまな相談を受けることもあります。市の総合計画を作るにあたって多くの人に意見を聞いたんですが、特に若い世代から「緑があるのがいい」というのを非常によく聞いたんですね。コロナで思うように運動できない、友達とも会えないという状況ですが、水辺や緑の中を歩くことでストレス発散になるという声も聞いていますし、自然とのバランスを取りながら進めたいと思っています。
    また、工事の際はトラックが行き交うこともあると思います。しかし何より安全第一でやらなければ、このまちが台無しになってしまいますので、安全には十分に配慮しながらやっていきたいと思います。皆さんと協力しながら、気持ち良く「いいまちをつくろう」と前を向いてやっていくためにも、安全を第一に進めます。

    (参加者)
    新田辺薪線は交通量が多く、横断の際に危険です。以前には死亡事故も発生しているので、信号を設置してほしいです。それと、区画整理後は固定資産税が上がることが予想されます。農業者は赤字であることが多いので、さらに税金が上がったら生活が苦しくなる人も大勢出てくると思います。
    (市長)
    信号については警察とも協議をさせていただきますが、難しいところもあります。まち全体としてどこに信号が必要か、田辺北の開発と併せて十分に検討したいと考えています。今すぐというわけにはいきませんが、検討の中で、市としても努力していきます。
    固定資産税についてですが、土地利用のあり方として、市街化区域になるとそこで農業というのは難しいかもしれません。そこは逆の発想で、市街化された土地をどうすれば有効に活用できるかということを考える機会にしていただけたらと思います。農業を続けるということなら、別の場所をどう提供できるかということは市としても考えていかないといけないと思いますので、相談いただければと思います。
    (参加者)
    息子も農業をやると言っていますので、農業関係についてご支援をよろしくお願いします。
    (市長)
    京田辺は都市近郊の農業で、十分発展の要素があると思います。加えてコロナの影響で、今まで大阪や京都に目を向けていた市民の皆さんが、京田辺の良い物に気付き始めました。これはチャンスだと思います。去年、市内の農産品のマルシェがあったんですが、茄子が売り切れたんですね。ところが「ちょっと待っててや」と30分で畑から採ってこられたんです。待っていた人は「京田辺って30分で茄子が採りに行けるんですか」と驚かれる。コロナで制約が多くて悪いことばっかりだと思ってましたけど、逆に田辺の良さに気付いてもらえる良い機会だととらえて、積極的に取り組みたいと思っています。

    (参加者)
    他の市町村の施設へ見学や研修に行くことがあるのですが、複合型施設という点では、以前から京田辺市は遅れていると思っていました。中央公民館や中央図書館も避難場所になっていますが、高齢者や障がい者の避難がスムーズにできるようにはなっていません。他の市町村では早くから取り組んでおられて、図書館も含め、子どもたちの居場所となるような場を持っているところもたくさんあります。常々、京田辺市にもそういうのがあればいいのにと感じていました。今日いろいろとお話を聞かせていただいて、そういう事業が進んでいるようで嬉しく思います。
    (市長)
    中央公民館、図書館にしても、年月が経っていろいろと不具合も出てきています。田辺北地区の開発は、公民館や図書館の機能を持った複合型の施設ができて、ここが田辺の真ん中だと多くの人に集ってもらえる、まちづくりのチャンスだと思っています。田辺・松井山手・三山木と、それぞれに拠点があるのは京田辺の良い面でもあるんですけど、やっぱり中心の田辺へ向いてもらえる仕掛けづくり、人が集まる仕組みづくりをしたい。これは私個人の思いでもありますが、次の世代の子どもたちに、田辺のアイデンティティ、自分のふるさとは京田辺なんだという思いを持ってもらえるような取り組みをしないと、これから先のまちづくりにつながっていきません。そのためにも良いものを作っていきたいと思っていますので、ぜひいろんな形でご協力をいただけたらと思います。
    公共施設の集約という観点では、今の公民館と図書館をどうするか、田辺幼稚園をどうするかということが課題になります。田辺幼稚園には現在100人ぐらいの園児が通っています。その子どもたちが安全で過ごせる環境をどう作るか。そのためには少し休園して、代わりの場所を確保していかないといけないこともあるかもしれませんが、そうなったときにはご理解いただければと思います。

    (参加者)
    現在の中央図書館の活用方法について、河原保育所内に子育て支援センターがあり、見学に行った時には専用の部屋がありましたが、それが保育室になってしまいました。園庭開放はしてくれていますが、先生も職員室にいて相談しにくいとか、子どもを行かせる場所がないということがあるので、昔の「てふてふ」のように、駅から近いところに子育て支援センターを設けていただくのはどうかなと考えました。一つの案として取り上げていただけたらありがたいです。
    (市長)
    痛いところを突かれたと思いながら聞いていました。ありがたいことに京田辺では、年間600人弱の子どもが生まれています。幼稚園・保育所に入る3歳ぐらいに100人ぐらい転入してこられて、だいたい700人ぐらいになります。保育所は整備しているのですが、保育所にある支援センターも保育室に転用せざるを得ない状況になっていて、心苦しい限りです。市としては妊娠期から切れ目のない子育て支援をしていくことが課題ですので、常に相談ができる体制を作りたいと思っていますし、そのためにいろんな取り組みを考えたいと思っています。ご意見としてよくわかります。

    (参加者)
    松井山手・三山木・田辺と、それぞれの商圏はありますが、何らかの形で行き来できるようなものにしようという考えはお持ちでしょうか。学研都市も含め、京田辺市全体としてのまちづくりを市長としてどう考えておられますか。
    (市長)
    市はこれまで、田辺・松井山手・三山木の駅を拠点として、コンパクトシティということでやってきました。以前は全国的に、巨大ショッピングセンターやロードサイド型店舗というのが主流でしたけど、今は駅を中心にコンパクトなまちをということになっていて、一周回ってやっぱりこのまちづくりがいいということになっているんですね。
    そういう中で、田辺はもちろん松井山手や三山木に住んでいる子どもたちに対して、同じ京田辺っ子として一体感を持てるような取り組みをしないといけないと思っています。その中心、起爆地点になるのが田辺地区です。そのために、来年度に向けていろんな取り組みを関係の皆さんと進めていきたいと思っていますので、ご協力をお願いします。
    学研都市の件ですが、同志社大学多々羅キャンパスの向こう側に京都府の60haの土地があって、開発に向けた取り組みを進めようとされています。副知事ともお話ししたのですが、学研都市については精華町などでも開発するところがあり、俯瞰的に取り組んでいきたいという思いをお持ちのようです。市としてもいろんな形で関わらせてもらいたいという話はしていますし、京都府からも、ぜひ協力をという話をいただいています。市として学研都市が次のロケットになりますが、その時に一番近場で職・住があって賑わいもあるのが田辺北地区になってくると思います。まずは中心市街地をもう一度花開かせたいと思っていますので、ぜひお力をいただきたいと思います。

    まとめ

    (市長)

    本日は貴重なご意見を頂戴し、ありがとうございました。田辺の中心である田辺地区の発展は、皆さんの協力がなければ成り立ちません。一緒に進めていくパートナーとして、どうかお力をいただけたらと思います。良いまちをつくることができれば、それだけ多くの人にこのまちに集まっていただけます。そして次の世代に自信を持って「このまちに住みや」と言えるようなまちにしていくためにも、引き続きお力をいただけますよう、よろしくお願いします。本日はありがとうございました。

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