健康コラム(6)~たばこ・お酒のお話~
- [2015年1月16日]
- ID:5820
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たばこ・お酒、どちらも嗜好品と言われ、日々の生活に両方取り入れている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回はその嗜好品について、今一度知って考えてもらえるような機会になればいいなと思います。
たばこについて☆
喫煙はがんの発症率を上げるだけでなく、血管を収縮させて血圧を上げたり、血管を刺激して傷つけるなど、動脈硬化を促進させる大きな要因にもなります。
たばこを吸う人は、吸わない人に比べて、心筋梗塞などの虚血性心疾患になる危険性が約3倍になるというデータもあります。
「今さら禁煙しても・・・」と思わずに、ぜひこの機会にたばこのリスクを考えて、あなたのからだのためにも、家族のためにも、禁煙をはじめてみませんか?
喫煙習慣がある人でも、平均して5年間禁煙すれば、心筋梗塞などを起こす確率がたばこを吸わない人と同程度まで減ることがわかっています。
禁煙することに遅すぎることはないのです☆
たばこは老化も早めてしまいます・・・
最近は女性の喫煙者が多くみられますが、喫煙は血流を悪くする上、ビタミンCも破壊していまい、お肌の大敵です。
喫煙は肌の老化を引きおこすため、実年齢よりずっと老けて見えてしまうリスクがあることも知っておいていただきたいと思います。
COPDの原因にもなります・・・
COPD(慢性閉塞性肺疾患)は、気管支やその先端にある肺胞に炎症が起こって、せきや痰が止まらなくなったり、すぐに息切れしたりする病気です。
やがては日常生活にまで支障をきたすようになり、寝たきりや、命に関わる病気を併発することもあります。
COPD患者の約90%は喫煙者だと言われています。
やめよう!と思ったらすぐに実行しましょう!
依存のメカニズムを知って、上手に禁煙しましょう。
禁煙が難しいのは、習慣による心理的依存とニコチンへの依存である身体的依存の2つの依存に陥っているためです。
これらの依存にいかに対処するかが禁煙成功のカギになります。
たばこをやめられないメカニズム
心理的依存
例えば・・・
- 目覚めの一服
- 食後の一服
- 何となく一服
などの習慣。
心理的依存への対策
→とにかく気をそらそう!
- 体を動かす
- 水・氷・ガムなどを口にする
- 歯を磨く
- 寝てしまう!
等、他の行動で吸いたい気持ちをそらしましょう。
吸いたい気持ちと真正面から戦うのではなく、さらっとかわしてしまいましょう。
身体的依存
例えば・・・
- リラックスできる
- 頭が冴える
などのニコチンという薬物によるニコチン依存。
身体的依存への対策
→禁煙外来を活用しましょう!
禁煙したい人を対象に禁煙治療をおこなう禁煙外来では、医師が禁煙をサポートしてくれます。一定の条件を満たせば、健康保険で治療を受けられます。
ニコチンを補い、禁断症状を軽減するニコチン代替療法(主にニコチンパッチを使用)や、ニコチンを含まない飲み薬を用いる治療があり、1人で禁煙するよりも成功率が1.5~3倍高くなると言われています。
お酒はほどほどに☆
適量のアルコールは、血行を良くし、新陳代謝を促し、ストレスを解消するなど、体にとってよい作用をもたらします。
しかし、過度の飲酒が続くと、体にはさまざまな悪影響がおよびます。
飲酒は肝機能障害のリスクとしてよく知られていますが、肝臓だけでなく、食道や胃、すい臓、心臓の障害、高血圧や糖尿病の悪化、さらにはアルコール依存症という精神的障害まで引き起こすこともあります。
お酒に強いからといって、病気になりにくいわけではありません。
長年の過度の飲酒のツケは、あとからゆっくりやってきます・・・
見過ごせないお酒のエネルギー
お酒は意外と高エネルギーだということをご存じですか?
数杯飲んだら、1食分のエネルギー量にも匹敵します。
そのため、お酒を飲みながらの食事は、エネルギーのとり過ぎになりがちです。
いつも飲んでいるお酒のエネルギー量を意識してみましょう。
とり過ぎたエネルギーは消費しないと確実に肥満につながってしまいます・・・
お酒のエネルギー量(単位:Kcal)
お酒の種類ごとに、エネルギーは異なります。
ぜひ、参考にしてください。
☆1杯の量 | ☆1杯 | ☆2杯 | ☆3杯 |
ワイン(12度) 120ml | 90kcal | 180kcal | 270kcal |
ウイスキー(40度) 60ml | 140kcal | 280kcal | 420kcal |
焼酎(25度) 100ml | 140kcal | 280kcal | 420kcal |
日本酒(15度) 180ml | 200kcal | 400kcal | 600kcal |
ビール(5度) 350ml | 140kcal | 280kcal | 420kcal |
1日のお酒の適量(以下のうちいずれか1種類。女性やおとしよりの適量はこの半分です)
「酒は飲んでも飲まれるな。」
楽しくお酒を飲んでもらうには、適量を守ってもらうのが一番です☆
さらに、適量を守ることで、ご自身のからだへの負担も少なくなります。
下の表を参考にしてください。
〈*女性やおとしよりの適量はこの半分が目安になります〉
日本酒 | 1合 |
ビール | 中ビン1本 |
焼酎 | ぐい飲み2杯弱 |
ウイスキー | ダブル1杯 |
ワイン | グラス2杯弱 |
お酒と上手につきあうための7箇条
(1)食べながら飲みましょう
(2)楽しく飲みましょう
(3)週に2回は休肝日をつくりましょう
(4)自分のペースでゆっくり飲みましょう
(5)多くの種類を飲まないように
(6)お酒と水分を交互にとりましょう
(7)夜12時までに切り上げましょう
以上、7箇条を意識しながら、適度に楽しくお酒とうまくつき合っていただければと思います☆
お酒に関する "これはやっちゃダメ!"
(1)大人が未成年にお酒をすすめない
「お祝いだから、一杯くらいいいだろう」など、子どもにお酒をすすめたことはありませんか?
実は、親など大人のすすめがきっかけでお酒を飲んだ未成年が多いのです。
(2)お酒のイッキのみをしない
宴会を盛り上げようとイッキのみを行うことは大変危険です!重篤な場合には、死に至ることもあります。
イッキ飲みは急性アルコール中毒の原因です!
(3)妊娠中や授乳期のお母さんは飲酒をしない
結構我慢したし、ちょっとだけならいいや・・・なんて思ったら、ちょっと待った!です。
胎児や赤ちゃんの体内にアルコールが入ると、知能障害や発育障害がでる危険性があります。
赤ちゃんに影響を及ぼさないために気をつけましょう。
(4)薬をお酒を一緒に飲まない
お酒と薬をいっしょに飲むと、薬の種類によって体への影響が強くあらわれたり、場合によっては生命に関わる事態になることもあります。
(5)飲酒運転をしない
「なんとなく大丈夫だろう」「明日も車が必要だし・・・」なんて自分の都合のよい理屈をつけて運転してはいけません。
どんなに少ない量でも脳には確実に影響が及んでいるため、非常に危険です。
重大事故につながる危険性が高いです!
(6)車に乗る人にお酒をすすめない。提供しない。
運転者だけでなく、お酒を提供した人や、お酒をすすめた人も道路交通法の罰則の対象になります。
運転者以外の人が心がけることも大切です。
おわりに
たばこ・お酒について、改めて考え直してもらったり、新たに気づかれたことはありましたか?
嗜好品はうまくつき合うことが大切です。自分や家族のためにも、今一度、つき合い方を見直してもらえればと思います。
これからもずっといきいき暮らせるように、毎日の健康づくり、一緒にがんばりましょう。
健康に関する相談があれば、健康推進課へご連絡ください。 あなたの健康づくりの応援をさせていただきます。
お問合せ先:0774-64-1335
☆市のホームページでは食改いきいきレシピを掲載しています。アレンジ方法も載っていますので毎日の献立づくりにぜひご活用ください。