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あしあと

    海外留学・ホームステイ受入補助金を活用して海外留学された方をご紹介します!(留学先:ドイツ シュトュットガルト)

    • [2025年1月16日]
    • ID:21922

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    海外留学実施報告書

    海外留学・ホームステイ受入補助金を活用して海外留学された方をご紹介します!

    お名前

    松本さん

    留学先

    国:ドイツ

    都市:シュトュットガルト

    受入機関:German Institut Stuttgart

    留学期間

    2024年6月6日から2024年11月26日

    報告書

    1. 現地でどのような人達とどのような交流をしましたか。

      ドイツの音楽大学でピアノを学ぶ決意をし、受験準備のためにドイツに渡航した私は、現地の音楽大学の先輩方や、語学学校の生徒たちと交流する事ができた。音楽大学も語学学校もインターナショナルな環境で、ドイツで生活しているにも関わらず、現地のドイツ人との関わりよりも私のような外国人との関わりの方が圧倒的に多かった。

     日本では自分と同じくらいの熱意を持って音楽に取り組んでいる人が周りにいなかった私にとって、ドイツではただ音大生達と日常会話をしているだけでも幸せ溢れる日々だった。もちろんドイツ語での会話であるため、自然と語学力の上達にも繋がった。今取り組んでいる楽曲のこと、ピアノのテクニックをどうやって磨いていけば良いかなど、話しているだけでたくさん刺激をもらう事ができ、日々の自分の練習が豊かなものになっていった。他の人の演奏を聴くことからも多くの刺激を受け、ピアノへの愛がますます深まっていく日々。そして今にして私は「音楽なしでは生きていけない。」と胸を張って言えるようになった。

     また、語学学校に通う中で特に印象的だったのは、現在大変厳しい状況にある故郷パレスチナを離れ、命懸けでドイツに逃げてきた青年の話だった。彼の国外脱出のために家族は多額の資金を用意し、必死で彼を送り出したのだ。彼は、「今もはや僕の家族が生きているかどうかさえわからない。自分が今生きていられていることを毎日神様に感謝している。」と語ってくれた。自分と同じ教室の、隣に座っている人から聞く話はなんとも現実味があり、日本にいた時感じていた感覚とは比べものにならないほど、すぐそばの現実としての国際社会を肌で感じた。        

    2. 現地でどのような点に文化の違いを感じましたか。

     全てのことについて自分から積極的に動かなければ何も進まないということや、自分の思っていることはなんでもはっきりと述べることが大切だということが私が感じた最も大きな違いだった。例えば、日本人であればコンサートなどで弾いた人に「とても素敵でした」「すごかった!」などの感想を伝えると「いえいえ、そんなそんな、まだまだ未熟です」というような謙遜した反応をするのが一般的だが、ドイツでは違った。「うん、今日の自分の演奏には満足してる」や、「ありがとう!!(笑顔)」「今日はちょっと上手く弾けなくて不満足だ」というような答えが返ってくる。

     また、食事を一緒に食べる時、たとえ相手が作ってくれた料理であっても、自分が好きでないものであれば、はっきりと「これは好きじゃないから食べません」というのが普通だ。ヨーロッパでは自分に自信を持ってしっかりと立つことが大切で、間接的な表現や、言葉なくして相手の心内を読むという日本の暗黙の了解は通用しないようだ。   

    3. 現地で驚いたことは何ですか。

     正直初めのうちは何もかもにおいて驚きの連続だった。例えば、印象的だったのは働き方だ。 日曜日にはスーパーやドラッグストアなど日常生活に必要なお店も含めて全てのお店が閉店する。 勤務時間を厳守しており、労働者は定時になるとお客さんの列が自分の前にずらりと並んでいても、まだ仕事が終わっていないとしても、さっさと切り上げて家に帰っていく。ドイツの働き方は日本とはまるで違う。「お客様を第一優先に考える」という発想ではなく、労働と生活のバランスを重視し、決められた以上の過労働はしない。慣れないうちは顧客として不便さを感じたり、店員の態度の悪さや対応の遅さに多少腹を立てたこともあったが、慣れればほとんど問題はなかった。土曜日に必要なものの買い出しを済ませておく、時間がかかることを見込んで早めに行動する、などと対応すれば良いだけの話だ。この点においては日本はドイツを見習うべきだと思った。仕事だけに追われるのではなく、家族や自分自身との時間を十分に確保できることはとても大切だ。

    4. 現地で京田辺PRカードと京田辺PR動画を活用し、どのような京田辺市の魅力を紹介しましたか。またそのときの現地の反応はどのようなものでしたか。

     抹茶はヨーロッパでも有名な日本品のようで、PRカードに抹茶が載っているのが好評だった。 京田辺は京都、奈良、大阪など関西の有名な観光地へのアクセスが良く、ほどよく田舎なこともあって生活しやすいところだと話すと、京都に行く時に行ってみたい!と言ってくれた人もいた。京都に訪れた事があるという人は予想以上に多く、京田辺の事を紹介しやすかった。また、 京都から来ました、というと「わあ、素敵なところに住んでるね!」というような反応が多く、 自分の故郷が世界から見て大変魅力的な場所であることを、恥ずかしながら今更知った。

    5.海外留学の経験を今後どのような形で活かせそうですか。

     日本から離れ、異文化な環境で暮らす中で、日本の文化、自分のアイデンティティーを感じる事ができた。相手を第一に尊重し「和を尊しとなす」精神は、大袈裟に言っているわけではなく、本当に私たち日本人の中に自然と浸透している文化であることに気づいた。こんなに細やかな気遣いや、丁寧な礼儀作法が自然と身についた民族は他にいないかもしれないとさえ思ってしまった。決して派手ではないが細やかな美しさが日常のあらゆるところに散りばめられているのが日本文化なのだと実感し、自分の持つ文化を誇らしく思った。それが私たちの文化であり、私の持ち得る強みの一つなのである。これを私の奏でるピアノに活かしたい。他人と調和することを得意とする日本人としての特質と、私自身が持つ強みを最大限活かして唯一無二のピアノの音を奏でるピアニストになりたい。

     ドイツ留学は、私の人生の新たな始まりだった。「この経験を活かす」というだけでは表現が足りない。私が今まで日本で学んできた事全てがここに集結し、これからの未来への入り口に今私は立っている。そしてこれから音楽への道を本格的に歩んでいくのだ。この期間の中で得た全ての気づきと経験が、今後の私の音楽人生に活かされていく。国を超えて実際に交流し、ドイツ語という新たな言語を習得し、様々な音楽家達の演奏に触れ、日々ますますピアノへの愛と熱が高まる充実した生活を送ることができていることに感謝しかない。ピアノの道を、音楽への道を、夢に向かってひたむきに歩んでいきたいと思う。

    6. その他感想を教えてください。

     国を超えて実際に交流し、ドイツ語という新たな言語を習得し、様々な音楽家達の演奏に触れ、日々ますますピアノへの愛と熱が高まる充実した生活を送ることができていることに感謝しかない。ピアノの道を、音楽への道を、夢に向かってひたむきに歩んでいきたいと思う。

    写真

    1週間ほどホームステイさせていただいたドイツのご家族 

    ドイツ在住の知り合いとその彼女さん          

    数少ないドイツ語ネイティブの友達

    語学学校で一緒に学んだクラスメート          

    ドイツの友人と家で食事をしながら動画を見ている    

    参加したマスタークラス(合宿音楽講習会)にて
    中国と台湾からの参加者たちと

    シュトュットガルト音楽学校の学生たちと         

    音楽大学のすぐ裏にある広場

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    京田辺市役所市民部市民参画課

    電話: (市民活動推進/地学連携推進)0774-64-1314

    ファックス: 0774-64-1305

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