水害時の衛生対策と消毒方法
- [2013年9月27日]
- ID:5940
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水害時の衛生対策と消毒方法
水害により、家屋等が雨水等の汚水に浸水すると、その後、細菌等が繁殖しやすい環境になり、食中毒や感染症が発生する恐れがあります。これらを予防するため、次のことに注意しましょう。
床上、床下浸水の場合の対応について
(1) 家の周囲や床下などにある汚泥や水をかき出したうえで、不要物を片づけ、風通を良くし乾燥させましょう。汚染や臭いが心配な時等は、必要に応じて消石灰をまきます。(クレゾール石けんの散布は独特の臭いが強く、居住部分にはお勧めしません。)
(2) 汚水等で汚染された床、壁、家具等水洗いが可能な物は、十分に水道水で水洗いし、風通しをよくして、日光で十分に乾燥させてください。必要に応じて、使用濃度に薄めた消毒薬(逆性石けんや家庭用漂白剤)で拭き掃除をします。(消毒は、洗浄後でないと効果を発揮することができません。)
(3) 冷蔵庫や食器棚等は、汚れをきれいに拭き取った後、消毒用アルコール等で拭き取り消毒をしてください。
(4) 食器類や調理器具等は、きれいに汚れを洗い流した後、熱湯消毒しましょう。熱湯消毒できない物は、台所用漂白剤に浸して消毒した後、きれいな水で洗いましょう。
食中毒と感染症予防について
(1) 石けんを使ってよく手を洗いましょう。特に食事、病人の世話、赤ちゃんの世話のときなどは、手洗いを念入りにしましょう。調理や食事前、用便後には、必ず石けんで十分に手洗いをしましょう。
(2) 生水は飲用しないでください。
(3) 汚水等で汚染された井戸、受水槽については、安全を確認した後使用しましょう。
(4) 水に浸った食品や、停電により保存温度が保てなかった要冷蔵・冷凍食品はできるだけ廃棄してください。
(5) 発熱、下痢、腹痛などの症状がある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。水害後の後片付けで疲労が蓄積すると体の抵抗力が低下します。慢性疾患に罹っている人、高齢者、乳幼児は特に注意しましょう。
消毒方法について
消毒薬は、過剰に使用すると人の健康や環境へ影響を与えることがあります。使用は必要最小限としましょう。また、使用の際には、取り扱い説明書に従い、事故が起こらないよう注意しましょう。
特に小さなお子さんがいる家庭では、消毒薬を誤って飲まないように注意しましょう。
家庭で使いやすい消毒薬
●次亜塩素酸ナトリウム液(家庭用塩素系漂白剤:商品名 ハイター、ブリーチ等)
食器類の消毒には、薬液に5分以上浸した後、水洗いします。
0.02%濃度にうすめて使用します。
(塩素濃度5%の製品のうすめ方:水1リットル+本剤4ml)
用途 | 食器類の消毒(おしぼり等) | 家具・寝具・物品の消毒 |
---|---|---|
濃度 | 0.02% | 0.025%~0.05% |
希釈倍数 (キャップ) 希釈水 | 250倍 キャップ1杯弱 約4ml | 200倍~100倍 キャップ1杯~2杯 5ml~10ml |
※ 混ぜると危険:他の薬剤(酸性のトイレ洗浄剤等)と混ぜないように注意しましょう。
※ 使用の際は、手袋をしましょう。
※ 金属に使用した後は約10分後に水拭きをしてください。
※ 使用後は必ず窓を開ける等十分な換気をしてください。
※ 誤飲等の事故防止のため、ペットボトル等を使用した場合には、「消毒薬」と明記してください。
●逆性石けん(塩化ベンザルコニウム等)
家具や床等の消毒(雑巾に浸して拭く)に適しています。
0.1%濃度にうすめて使用します。
(10%製品のうすめ方:水1リットル+本剤10ml)
●速乾性すりこみ式手指消毒薬
水道水と石けんでよく手洗いした後、きれいなタオルで拭き、本剤を適量手指にすり込む様にして使用します。
●消毒用アルコール
冷蔵庫等の消毒に適しています。本剤をしみこませた布等で拭きます。