4-1.たばこの煙は周りの人の健康にも影響を与えます
- [2021年8月10日]
- ID:15303
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受動喫煙とは
たばこの煙は、喫煙によりたばこを吸っている人がフィルターから直接吸い込む「主流煙」と、たばこの先の火のついた部分から立ち上り周囲に広がる「副流煙」に分けられます。
受動喫煙とは、副流煙を自分の意志とは関係なく吸い込んでしまうことをいいます。
主流煙、副流煙はいずれも有害物質を含みます。このため、たばこによる健康被害は喫煙している人だけでなく、自分自身は全くたばこを吸わない人にもあらわれます。
なお、喫煙者は主流煙、副流煙の両方を吸い込んでいます。
副流煙の有毒性
主流煙、副流煙ともに有害物質を含みます。ただし、燃焼の状況などが異なるため、含まれる成分やその量については違いがあります。では、どちらのほうがいわゆる有害物質を多く含むのでしょうか?
多くの人は主流煙のほうがより有害性が高いのではないかとイメージされるかもしれませんが、実は周囲の人が吸わされることになる副流煙の方が何倍もの有害物質を含んでいます。
たばこに含まれる三大有害物質と呼ばれるニコチン(※1)、タール(※2)、一酸化炭素(※3)について比較すると、副流煙に含まれるニコチンは主流煙の2.8倍、タールは3.4倍、一酸化炭素は4.7倍になります。
たばこが単なる「好き嫌い」や「嗜好品」として片づけられるものではないと言われるのはこのためです。
(1)家庭での影響
例えば夫がたばこを吸っている場合、妻が吸っていなくても、妻が肺がん(たばことの関係が確実とされている)で亡くなる危険が高くなることが、近年の研究結果から明らかになっています。また、親がたばこを吸う家庭では、子どもが肺炎や気管支炎などにかかりやすいことがわかっています。
(2)職場では
たばこの煙で汚染された職場に長年いると、自分が吸わなくても、呼吸機能が低下することが報告されています。
(3)ペットも受動喫煙の影響を受けます
たばこの副流煙は、人だけでなく一緒に暮らす犬や猫の健康にも悪影響を与える可能性が指摘されています。