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あしあと

    2.たばこに含まれる有害物質について

    • [2021年8月10日]
    • ID:15300

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    たばこに含まれる有害物質について

     植物であるたばこの葉を乾燥・加工して、たばこは作られています。火をつけて吸っていると徐々に燃焼しますが、不完全燃焼でもあるため、煙としてさまざまな「燃えかす」が生成されています。これらの「燃えかす」は、気体成分と微粒子成分とに分けることができます。

     たばこの煙には約5,300種類の化学物質が含まれており、その中には約70種類の発がん性物質が含まれます。これらの物質はのどや肺など、たばこの煙に直接触れる場所だけでなく、血液を通じて全身に運ばれ、がんの原因となります。

     このように、たばこには多くの有害物質が含まれますが、その中でも、三大有害物質と呼ばれるものがあります。

    (1)ニコチン

     強い依存性があり、たばこへの依存性を高める化学物質です。化学物質としては毒物に指定されています。

     たばこの葉に含まれており、喫煙によって煙から体内に取り込まれます。血液中のニコチンは急速に全身に広がります。中枢神経にあるニコチン性アセチルコリン受容体 (nAChR)にニコチンが結合すると、報酬系と呼ばれる神経回路に作用して心地よさをもたらします。喫煙の習慣をなかなか止めることができないのは、この仕組みが強い薬物依存を引き起こすためです。
    また、強い血管収縮作用があるため毛細血管を収縮させ血圧を上昇させます。中毒性があり、子供が誤ってたばこの葉を食べたりすると中毒を起こし、死に至ることもあります。

     なお、ニコチンそのものには発がん性は認められていませんが、ニコチンが分解・代謝されることによって生み出されるニトロソアミン類は発がん性があることが知られています。

    (2)タール

     たばこの煙のうち、一酸化炭素やガス状成分をのぞいた粒子状の成分のことです。たばこのヤニと呼ばれます。

     たばこの煙には、不完全燃焼によって発生する燃焼副生成物が多数含まれており、一酸化炭素やガス状成分をのぞいた粒子状の成分の総体を、タール(たばこのヤニ)と呼びます。このタールには発がん性物質やがんを引き起こす可能性のある物質が約70種類含まれています。

     タールは粘着性が高く、長期間にわたって喉や肺に留まり続け、体へ影響を及ぼします。また、着色性が強いため歯や部屋の壁紙などが黄ばむ原因となることや、いわゆるたばこ臭と呼ばれる独特の強い臭いが口臭の原因にもなります。

     たばこをめぐる議論の中で、ニコチンとタールはどちらが体に悪いのかという点がテーマとして取り上げられる場面がよくあります。これについては、どちらも健康への影響が大きいというのが前提ですが、実際に健康への影響を与える直接的な原因となっているのはタールであるというのが事実といえます。ただし、ニコチンの依存性が喫煙を習慣とし、いざやめたいと思ったときには依存症という形で大きな障害として立ちはだかることになる厄介な存在といえるかもしれません。

     つまり「依存性の高いニコチンにより喫煙習慣を身に着け、やめたくてもやめられなくなる。そして多くの発がん性物質などを含むタールにより甚大な健康被害を受ける」という図式になっているといえるでしょう。


    (3)一酸化炭素

     炭素が燃焼する際、酸素が不十分な環境で不完全燃焼を起こすと発生する気体のことです。酸素を血液中へ運ぶ機能を阻害し、酸素不足を引き起こします。

     血液中のヘモグロビンは酸素と結びついて全身に酸素を運ぶ役割をしていますが、一酸化炭素は酸素に比べて200倍以上もヘモグロビンと結びつきやすい性質を持っています。このため一酸化炭素があるとヘモグロビンは酸素と結びつくことができず、血液の酸素運搬能力が低下してしまい、酸素不足に陥ります。これが一酸化炭素中毒です。

     一酸化炭素とヘモグロビンが結びついた一酸化炭素ヘモグロビンの体内での半減期は3~4時間程度なので、頻繁に喫煙する人は慢性的な酸素欠乏状態となり、ひいては赤血球が増えるなどの影響もあります。このため一酸化炭素は血管の動脈硬化を促進するともいわれています。心臓に栄養と酸素を送っている動脈である冠状動脈の動脈硬化が促進された場合、心臓に栄養や酸素が十分に行きわたらず、狭心症や心筋梗塞を引き起こします。


     なお、たばこに含まれる有害物質はここに挙げた三大有害物質以外にも、ホルムアルデヒドのようにシックハウス症候群の原因となる物質や、なかには殺虫剤の成分として利用されるものもあります。決してそれ以外の物質は有害性が薄いわけというわけではありません。


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