広報ほっと京たなべ11月号コラム(令和6年11月1日)
- [2024年11月1日]
- ID:21666
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新聞を読んでいて、面白い記事やエッセイに出会うことがあります。例えば先日の日経新聞に掲載された日本語学者である今野真二さんの「日本語日記」の内容が大変興味深いものでした。昭和5年ごろ雑誌に掲載された江戸川乱歩の作品では、名探偵明智小五郎が30歳代で「中年者」と表現されていたそうです。現在の国語辞書で「中年」を引くと「普通40代から50代後半あたりまで」と説明されています。「社会の変化、文化の変化に伴って使われなくなる物、新たに使われるようになる物があり、中年のように認識が変化することもある。辞書は時代を写すといわれるが、ことばそのものが時代を写すのではないか」という趣旨でした。さすがにこの時代、30歳代で中年と言われてもピンとこないかもしれません。
国語辞書は10年程度で新しい言葉が追加され、使われなくなった言葉は削除されたり、新たな解釈が加えられたりといった改訂があります。分からない言葉はスマートフォンで調べてしまいがちですが、そこをあえて辞書で調べてみてはいかがでしょうか?辞書に載っている他の言葉を読んで時代を感じるといった楽しみも、秋の夜長には良いかもしれませんね。
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