令和8年度施政方針
- [2026年2月24日]
- ID:23406
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はじめに
本日、ここに、令和8年第1回京田辺市議会定例会を招集いたしましたところ、議員各位におかれましては、何かとご多用のなか、ご参集いただき厚くお礼申し上げます。
さて、私の市長2期目のまちづくりも最終年度を迎えます。これまでに、本市フラッグシップ事業である「田辺北土地区画整理事業」が起工式を迎え、「京田辺クロスパーク(タナクロ)」がオープンしたほか、令和7年度末には枚方市との「可燃ごみ広域処理施設」の本稼働、令和8年度には、甘南備山展望テラスのオープン、野外活動センターをリニューアルオープンする「ウッドデザインパーク京都ー 彩 ー」、防災広場の整備など、予定していた主要事業も着実に進めてまいりました。
また、「都市計画道路大住草内線」については、本市の発展に必要不可欠な道路であることに加え、昨年1月に設立された「山城北部地域道路ネットワーク整備促進協議会」において、事業化を要望する5路線の内の1路線に位置付けられた重要な路線でもあります。私の市長2期目の総仕上げとして、積極的に財源確保に努め、事業化の目処を立てた上で、整備に着手できるように進めてまいりたいと考えています。
このほか、令和の時代においても京田辺が飛躍し続けるまちの礎を築くため、「中期まちづくりプラン」に基づく施策と「行政改革実行計画」に掲げる取組みのほか、財政構造にも配慮しながら、デジタル化や働き方改革など、時代の変化に対応できるしなやかな行財政運営に取り組んでまいります。
また、市民ニーズが多様化するなか、これまで以上に対話を重視しながら、京田辺に関わる全ての人が、それぞれの強みを発揮しながら互いに協力し、人と人とのつながりのなかで、安心して暮らし、愛着と誇りを持てる京田辺を築いてまいります。
そして、職員と一丸となって、本市の目指す都市像「緑豊かで健康な文化田園都市」の実現に全力で取り組んでまいります。
ここに、令和8年度に臨むにあたり、私の市政運営に関する考え方を申し上げ、議員並びに市民の皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。
基本認識
令和8年、国際社会に目を向けると、現在もなお、戦争・紛争は継続し、国際秩序を揺るがす新たな脅威や不安にも直面するほか、各地で異常気象が発生するなど、世界全体の不確実性が高まっています。世界平和や気候変動など国際課題に貢献する取組みが必要とされています。
国内においても、日向灘、三陸沖等における地震の他、記録的大雨・大雪、大規模火災などの災害が発生しております。関係機関との連携のもと、平時の備えを盤石にするとともに、自然災害に対する危機管理の強化が求められています。
人口構造に目を向けると、団塊の世代が75歳以上となるなど、高齢化が進展するなかで、労働力不足の解消や地域課題の解決に向けて、誰もがいつまでも社会で活躍できるとともに、現役世代が一層力を発揮できる環境整備が必要となってきています。
そして、何よりも足下の物価高対策です。失われた30年とも言われたデフレの時代から、物価上昇局面を迎え、金利のある時代に入った今、市民生活や事業者の経済活動をどのように下支えするのかが課題となっています。
振り返ると、市長2期目は、コロナ禍を乗り越えデジタル化が進展した時代でもあります。デジタル・トランスフォーメーション、生成AIをはじめとする技術革新は今もなお継続し、我々の社会経済活動に大きな変化をもたらしています。
昨年開催された「大阪・関西万博」は、国内外からの多くの来場者で賑わうなか、玉露のPR等の本市の魅力を発信する機会として生かしてきました。また、万博の会場では、公共・民間、さまざまな主体が垣根を越えて、未来に向けて共に創り、今後の社会を変革するさまざまな最新技術が披露され、その理念を含めた万博のレガシーを京田辺のまちづくりに生かすことも求められているところです。
そのほか、高速交通ネットワークの整備や、未来志向の学研地区の開発、新市街地整備などの機会も生かしながら、まちのさらなる発展につなげなければなりません。
以上、本市を取り巻く状況を認識し、京田辺の明るい未来に向けてまちづくりを進めてまいります。
基本政策と市政運営の視点
令和6年度からスタートした「中期まちづくりプラン」は、3年目を迎え折り返しとなります。重点プロジェクトである「次の世代を育てるこどもまんなかのまちづくり」「つながりと安心のまちづくり」「持続可能で魅力ある都市づくり」を中心として、予定されている施策・事業のまとめに着手していくこととなります。
また、プラスワンとする「情報発信と効率的な行財政運営」についても、複雑多様化する市民ニーズに呼応しながら、着実に推進しなければなりません。
加えて、時代の変化に対応しながら、計画的かつ確実に取組みを推進するためには、組織づくりと人材育成に加え、持続可能な財政構造の構築が不可欠です。そのため、「行政改革実行計画」も念頭においたまちづくりが求められます。
特に、まちづくりの原動力は「人」です。誰もがいつまでも希望を持って活躍出来る社会を実現しながら、市民が主体的にまちづくりに関わっていただけるよう、愛着と誇りの醸成に努めてまいります。
また、市役所においても、市民から信頼される行政組織としての基盤を形成していくことはもとより、働き方改革を含めた職場環境の改善を進め、柔軟な発想とまちへの情熱、行動力と対応力を備えた職員を育成してまいります。
さらに、引き続きデジタル化を推進し、効率的に行政サービスを提供できるよう取り組んでまいります。
そして、市民・市内事業者をはじめ、市外の関係人口を含めて、京田辺に関わる全ての人々との協働・共創によって、本市の目指す都市像「緑豊かで健康な文化田園都市」の実現に向けて、京田辺の未来を見据えたまちづくりを推進します。
以上の基本政策と視点により、まちづくりに取り組んでまいります。
令和8年度予算編成の概要
令和8年度当初予算については、「第4次総合計画中期まちづくりプラン」の折り返しの年度として、先ほど申し上げた認識と視点に基づき、未来に向けたさらなる飛躍に向けて、本市の持続可能な発展を実現するため、「みらい共創予算」として編成した結果、
一般会計が、364億8,300万円
5特別会計が、127億2,050万円
公営企業における3事業会計が、64億100万円
総額では、556億450万円となったところです。
令和8年度の主要施策
次に、令和8年度に展開します主要施策について、順次ご説明申し上げます。
はじめに、物価高騰対策であります。
コロナ禍以降の世界的なインフレに端を発し、国内の人手不足等を背景にして、食料品価格をはじめ、人件費等、あらゆる価格が高騰し、日本社会全体がインフレ局面を迎え、本市の社会経済活動にも影響を及ぼしております。こうしたなか、国の重点支援地方交付金を活用した支援策を講じてまいります。
具体的には、生活者支援として、期間限定で利用できるギフトカード一人あたり5,000円分を市民全員に配付するほか、市内の世帯・事業者に対して、水道料金の基本料金の2か月分の減免措置を行うことで、暮らしと経済活動を支援してまいります。
加えて、就学前施設の食料費や市立中学校の給食費の補助に加え、売上拡大や生産性向上に取り組む市内中小事業者の支援のほか、令和7年度12月議会において補正予算で計上した子育て応援手当や、令和8年度からの国による「小学校の学校給食費の抜本的な負担軽減」なども含めて、多様な支援策を速やかに実行に移してまいります。
つづいて、まちづくりの「5つのキーワード」に沿って、ご説明申し上げます。
第1に、「安全・安心」をキーワードとした取組みであります。
気候変動に伴い気象災害が激甚化・頻発化するほか、近い将来南海トラフ地震が予想されるなど、本市においても、想定される自然災害に対して、平時の備えと危機管理体制を十分に整備することが求められております。
加えて、交通事故や犯罪、火災等についての対策も進め、市民が安全に安心して暮らせる「安全で心安らぐ優しいまち」の実現を目指してまいります。
まず、防災・減災対策について、昨年、区・自治会、防災関係機関の参画のうえで実施した防災訓練は、約1,200人の市民が参加され、大規模災害を想定した訓練として意義深いものとなりました。引き続き平時からの関係機関との連携を進め、危機管理体制を盤石にしてまいります。加えて、令和6年に発生した能登半島沖地震では、避難所の環境についての課題が浮き彫りになったことを踏まえ、本市でもプライバシーの確保等が行える備品を整備してまいります。
そのほか、防災広場の完成に向けて、備蓄倉庫等の建設を進め、防災備蓄機能や受援機能等の防災体制をさらに強化してまいります。
次に、市民の暮らしの安全確保も重要です。耐震改修による木造住宅の耐震性を向上させる支援を継続するとともに、橋梁の適切な維持管理と老朽化対策を進めてまいります。
続いて、消防体制の整備について、多種多様な救急事案から市民の生活を守るため、高規格救急車の更新を進めてまいります。加えて、共同化を進めている「京都府南部消防指令センター」について、令和9年度の運用開始に向けた施設整備を進めてまいります。
治水対策については、引き続き、国、京都府、綴喜西部土地改良区と連携し、「新田辺排水機場」「新西浜樋門」と「放水路」の整備に取り組むとともに、「田辺北排水路」の拡幅を進め、田辺北地区の新市街地を含む中心市街地周辺の治水安全度の向上に努めてまいります。
続いて、消費者被害対策についてです。消費生活のトラブルの解決と被害の未然防止のため、出前講座の実施や相談対応など、関係機関と連携した対策を継続してまいります。
また、核兵器のない、平和な世界の実現に向け、平和都市推進協議会と連携しながら、幅広い世代の市民が参加できる「平和のつどい」等の事業に取り組んでまいります。
次に、人権尊重の取組みについて、近年、インターネットを利用した誹謗中傷や、いじめの重大事態の発生、高齢者等への虐待、ハラスメント等が深刻な社会問題となっています。身近に発生する人権侵害事案が増えていることを踏まえ、市民がさまざまな人権問題の実態を正しく理解し、一人一人の個性や多様性を尊重しながら、支え合って生活できるよう、「第3次人権教育・啓発推進計画」に基づき、人権教育・啓発と相談事業に取り組みます。加えて、「パートナーシップ宣誓制度」の理解促進を図ることにより、誰もが多様性を認め合い共生できる地域社会の実現を目指します。
さらに、性別に関わらず、あらゆる分野で対等に活躍できるよう、女性の就業支援、男性の家事・育児への参画やワーク・ライフ・バランスの実現に向けた各種講座を実施することで男女共同参画の意識啓発と相談事業に取り組んでまいります。
第2は、「緑」をキーワードとした取組みであります。
本市には、緑や水辺空間をはじめとする豊かな自然環境があり、市民と協働して引き続き良好な緑の育成と管理に努めてまいります。
また、環境に配慮しながら、二酸化炭素排出量実質ゼロを目標とした取組みを進め、「緑に包まれた美しいまち」を目指してまいります。
まず、自然環境・都市緑化の推進につきまして、本市の森林状況調査の結果を踏まえて、今後の森林保全の方向性を定めて、引き続き美しい自然と共生するまちづくりを進めてまいります。
また、「緑の基本計画」に基づき、地域住民とのワークショップを通じて合意形成を図りながら、親しみやすい公園の再整備を進める“リ・デザイン”に引き続き取り組みます。さらに、老朽化が進んでいる田辺公園花見山の遊具の更新も行うほか、タナクロの一層の利用促進を図ることで、こどもたちが元気に遊び、利用者の誰もが笑顔あふれる公園整備に取り組んでまいります。
次に、地球温暖化対策・循環型社会の実現に向けて、引き続き、「ゼロ・カーボンシティ」への取組みとして、断熱効果の高い住宅改修の支援や、太陽光発電・蓄電池設備などの同時設置の促進を図るほか、就学前施設や学校施設のLED化を進めることに加えて、公共施設に設置したウォーターサーバーの周知によりマイボトルの利用促進を図るなど、関係機関やさまざまな主体との連携により、環境負荷の低いまちづくりの実現に取り組んでまいります。さらに、関係機関との連携のもとで実施する環境フェスタについても継続し、市民の環境意識向上に向けた啓発・機運醸成も図ってまいります。
また、可燃ごみ広域処理施設の稼働を受け、老朽化している甘南備園の煙突解体を進めてまいります。
第3は、「健康」をキーワードとした取組みであります。
高齢化が進展するなか、誰もがいつまでもいきいきと活躍できるよう、健康寿命の延伸や生活習慣病の予防、社会的な生活を営むための機能の維持・向上を図り、「いきいき健康で明るいまち」の実現を目指し、「健やか」と「幸せ」を組み合わせた「健幸」をテーマにした取組みを進めてまいります。
まず、健康づくりについては、妊婦のRSウイルス母子免疫ワクチン接種や、高齢者向けのインフルエンザワクチン接種をはじめとする各種予防接種や検診事業の周知と受診率向上に取り組むほか、市民ニーズや今後の人口動態を見据えながら「健康増進計画・食育推進計画」の中間見直しに着手するなど、引き続き、市民の健康の維持・向上に取り組んでまいります。
続いて、地域福祉についてです。市民の生活スタイルが変化し、地域の課題が多様化・複雑化するなかにあって、地域の人と人とのつながりをどのように維持・向上させるかは重要な課題です。市民ニーズの把握に努めながら、時代の変化に対応した「地域福祉計画」の改訂を進めるとともに、重層的支援体制の準備を着実に進め、互いに支え合う、生きがいを持って暮らせる地域共生社会の実現に向けた取組みを進めてまいります。
また、高齢者福祉について、団塊世代の全員が75歳以上の後期高齢者となり、支援や介護を必要とする高齢者の増加が見込まれます。高齢者の在宅生活が継続できるよう、生活の困りごとを解消する支援の拡充などを図り、誰もがいきいき活躍できる支援を進めてまいります。
障がい者福祉につきましては、「一般社団法人京田辺みんなの働くプロジェクト」と協働し、訓練から福祉的就労、一般就労と、それぞれに合った就労の場につながる支援や、専門機関・地域社会とのつながりのほか、生活を支援する体制が構築できるような取組みを進めてまいります。
そのほか、「誰もが気軽に利用できる福祉の拠点」として、令和9年4月からの供用開始に向け、「大住ふれあいセンター」の再編整備を進めてまいります。
第4は、「文化・教育」をキーワードとした取組みであります。
「こどもまんなか社会」の実現に向けて、こどもが笑顔にあふれ、こどもを生み育てる喜びを実感できる環境を整えるとともに、地域で見守られながら、こどもが安心して暮らし育つことができるよう取り組んでまいります。
また、こどもたちが、確かな学力、豊かな人間性、健やかな身体等、調和のとれた力である「生きる力」を育み、個性と能力を伸ばせる教育環境の整備を通じて、一人一人が輝く京田辺っ子の育成に取り組んでまいります。
さらに、市民が生涯にわたって、学びを通じて幸せや生きがいを感じることができる社会づくりに取り組み、「子育てしやすく未来を育む文化薫るまち」を目指してまいります。
はじめに、こども・子育て環境の整備について、妊産婦から子育て世帯まで切れ目のない支援ができるよう、不安や悩みに寄り添いながら家事・育児をサポートする子育て世帯訪問支援事業や、産後、特に支援の必要性が高い方の医療機関での産後ケア事業の受け入れに対して、加算を行うことで充実を図ります。また、満3歳未満の未就園児を対象に、就労要件を問わずに保育所等を利用できる「こども誰でも通園制度」を開始するとともに、子育て支援策を必要とする方々に必要な情報が行き届くよう、SNSを活用したプッシュ型の情報発信に取り組んでまいります。
また、「大住ふれあいセンター」のリニューアルにあわせて、北部の子育て支援と若者・高齢者も含めた多世代交流の拠点として整備を進めるほか、「こどもまんなか児童福祉週間」にあわせて引き続き「タナクロフェスタ」を開催し、まち全体で子育てを応援する機運の醸成を図ります。
次に、就学前の取組みについて、多様な教育・保育ニーズに対応し、質の高い保育サービスを提供するため、「第2期幼稚園・保育所再編整備計画」により、令和9年4月の開園に向けて、「(仮称)草内こども園」の整備を進めるほか、3歳児以上の受け入れ枠を確保するための「薪幼稚園」のこども園化にも取り組んでまいります。
また、留守家庭児童会について、「田辺留守家庭児童会」の施設整備を進めることで、将来を見越した受入れ体制の構築を図っていくとともに、大住・桃園・薪・田辺東留守家庭児童会の民間活力の導入を通じて、安定的な事業の継続を図ってまいります。
続いて、学校教育について、「教育大綱」の理念を実現するため、「教育振興基本計画」に基づきながら、社会情勢の変化に対応した総合的かつ計画的な教育施策を推進してまいります。
社会のデジタル化が進み、学校でもGIGAスクール構想による一人1台タブレット端末の整備が進むなか、AIデジタルドリルの導入により、個別最適学習の実現を図ってまいります。
また、良好な教育環境の確保に向けて、市立学校における特色ある教育活動を進め、学校選択制度の活用により学校規模の偏在解消に引き続き努めてまいります。
さらに、児童・生徒の「生きる力」を育む基盤となる学校施設については、「新しい学校づくりプラン」等に基づき、各小中学校の施設ごとの状況に応じた長寿命化対策と質的整備を順次進めてまいります。
一方、誰一人取り残さない学びを保障するため、不登校対策も重要性を増しております。市内2校で設置した「校内教育支援センター」による成果を踏まえ、不登校傾向のある児童・生徒が落ち着いた空間でそれぞれのペースで学習・生活できる学校内の居場所として、全市立小中学校に設置いたします。
このほか、これまでの中学校の部活動が担っていた役割・機能を、地域全体で支え、共に学び合う「地域クラブ」へ段階的に移行し、生徒が、自分のやりたい活動に自分らしく取り組めるよう、令和8年度の夏以降、まずは休日の部活動を地域クラブ活動へ移行・展開します。
生涯学習について、地域住民が集い、活動できる環境を整えるため、居場所づくり補助金の活用、地域活動コーディネーターとなる人材の育成などにより、分館公民館のさらなる活用を進めるほか、市民が学び続けられる環境や機会の充実を図るため、「生涯学習推進基本計画」の中間見直しにも着手いたします。
次に、文化振興について、「第2期文化振興計画」に基づき、さまざまな文化活動が相互に繋がり、まち全体に文化ネットワークが広がることで、地域課題への解決に取り組んでいくことができる協働体制の構築が実現できるよう、文化芸術プラットフォームの形成を進めます。加えて、4巻目の発刊を迎えた市史編さん事業や、天理山古墳群の整備に向けた調査・ワークショップの実施など、京田辺固有の文化施策を継続してまいります。
スポーツ振興では、令和9年5月に開催する「ワールドマスターズゲームズ2027関西」の機運醸成を図るため、本年5月にプレ大会を開催するほか、引き続き「ツアー・オブ・ジャパン京都ステージ」など、スポーツを通じた地域活性化に取り組んでまいります。
第5は、「田園都市」をキーワードとした取組みであります。
本市は、近畿圏の各都市を結ぶ鉄道網、広域道路網による交通利便性を最大限に生かしつつ、都市計画による規制・誘導によって、自然とのバランスを保ちながら都市化を進め、便利で快適なコンパクトシティの形成に取り組んでまいりました。
また、大学のあるまち、関西文化学術研究都市のまちとして、文化学術研究や時代を先取りした多様な試みが行われる魅力あるまちとして発展を遂げてまいりました。引き続き、本市の特性を生かし、ヒト・モノの交流拠点となる「活力にみちた便利で快適なまち」を目指してまいります。
まず、市街地整備では、組合施行による「田辺北土地区画整理事業」が着々と進行しております。本市としても、周辺の都市計画道路の整備や治水対策事業等を、関係機関と連携し着実に実施してまいります。また、複合型公共施設について、民間サウンディングを進め、創意工夫を図りながら市民の期待に応えられる施設となるよう努めてまいります。
次に、道路整備については、まず「都市計画道路大住草内線」について、より一層財源確保に努め、京奈和自動車道田辺北ICから、田辺北地区新市街地までの区間の事業化を、積極的に推し進めることで、中心市街地へのアクセスの向上や、市内幹線道路の交通渋滞の緩和、多発する大規模自然災害を踏まえた緊急輸送道路の代替性の確保等を図ってまいります。また、「都市計画道路南田辺狛田東西線」の新規整備についても京都府と連携しながら進めるとともに、多くの市民が利用する幹線道路を中心に、区画線の塗り直しを進める「安全・安心な道路メンテナンス事業」に取り組んでまいります。
公共交通について、令和8年度からスタートする「地域公共交通計画」に基づき、地域の重要な移動手段である路線バスの維持・確保、利用促進に加え、新しい交通モードの導入の検討を進めるとともに、鉄道やタクシーを含めた公共交通全体の活性化を進めてまいります。
次に、都市環境の整備について、「空家等対策計画」に基づき、関係団体との協定による不動産コンサルティング手法を導入した無料相談窓口の設置や、無料相談会の開催、改修・除却の補助を通じた生活環境の保全を図るほか、市営住宅のバリアフリー化等も進めてまいります。
また、重要なインフラとなる上下水道について、「水道・下水道ビジョン」に基づき、将来にわたって安全な水を安定的に供給するとともに、快適な暮らしを支える下水道を持続的に使用できるよう、基盤整備をはじめ、施設の耐震化や長寿命化を進めることで、経営基盤の強化に取り組んでまいります。「環境衛生センター緑泉園」については、下水道施設として、効率的な施設運営と敷地の有効活用を図れるよう、施設のコンパクト化に取り組んでまいります。
次に、産業の振興についてです。令和8年度からスタートする「第2次産業振興ビジョン」に基づき、事業者・市民・行政の相互理解と協力のもと、快適な事業環境と豊かな生活の創造に取り組んでまいります。
まず、農業については、引き続き本市特産農作物の生産振興を図るとともに、JA等関係機関と連携し、新たな担い手に対し、就農前から就農後まで、切れ目のない支援ができるよう取り組んでまいります。また、収益性・生産性向上を図る環境整備のため、田辺排水機場の更新や東林地区におけるほ場整備の準備に着手するほか、鳥獣被害の対策強化を図るための人材確保にも努めてまいります。
次に、商業・工業・観光について、本市が保有する魅力的な資源の一層の磨き上げにより地域の消費拡大を図るため、商工会等の関係機関と連携しながら、地域資源等を活用した新商品開発の伴走支援を進めてまいります。
また、市内に立地するさまざまな業種の事業者・団体が市民等に対して、交流を通じて認知度向上を図る「シゴトニア」など、事業所の人材不足に関する課題解消に向けた支援も継続してまいります。
さらに、令和8年4月に甘南備山展望テラスがオープンすることも踏まえ、周辺道路等の整備や、訪れた観光客が市内を円滑に周遊できるよう、案内看板やパンフレットの更新を行い、来訪者におもてなしを感じていただけるような取組みを進めてまいります。
プラスワンの取組み
以上が、令和8年度の主要な取組みとなりますが、このほか、多様な主体との協働、質の高い行政運営の実現、持続可能な財政構造の構築という観点で、行政改革にも取組んでまいります。
令和8年は、同志社大学が京田辺にキャンパスを設置して40年の節目の年を迎えます。令和6年に締結したモビリティ等に関する「3者連携協定」の取組みを継続するとともに、協定締結大学との連携強化を図り、市民向けのプログラムや大学のノウハウを生かした地域貢献活動など、大学がある京田辺らしいまちづくりを進めてまいります。
また、市民の愛着と誇りを育むために実施してきた市民まつり「たなフェス」について、昨年は約6万人の方にお越しいただくなど、年々参加者・規模の拡大を続けております。本市の一大イベントとして引き続き多くの方に参加いただけるよう、さらなるブラッシュアップを図ってまいります。
加えて、地域で熱心に活動している団体等と、資金面で地域貢献したい事業者をつなぐことで、地域活性化を図る取組みを進めてまいります。
そのほか、広報紙「ほっと京たなべ」等を通じた情報発信やまちの魅力発信に加え、PR大使と連携したシティプロモーションを継続していくほか、「中期まちづくりプラン」に掲げる事業に対する効果検証や市民の声を施策に生かすための市民満足度調査を実施するなど、市民がまちづくりを身近に感じられるような取組みにも努めてまいります。
最後に、質の高い行政運営の実現を図るための労働環境整備にも取り組んでまいります。令和7年度に試行したフリーアドレスの効果検証を行った上で全庁展開に向けた検討を進めるとともに、各種証明書のコンビニ交付その他の窓口業務プロセスの見直しや窓口時間の短縮に向けた検討を進め、市民サービスの向上や業務の効率化に努めてまいります。
むすびに
以上、令和8年度に進めるまちづくりについて、私の考えを述べさせていただきました。
日本社会全体の少子高齢化が進み、人口減少トレンドにあるなかで、これからも、本市で育ったこどもたちが、ふるさとに愛着を持ち、京田辺を誇りに思えるようなまちづくりを進めなければなりません。そのために、全ての市民が希望を持って挑戦し、活力あふれる「明るい京田辺」を築きたい、というのが私のまちづくりに対する想いです。
「中期まちづくりプラン」の重点プロジェクトを中心に、京田辺らしい施策を、京田辺に関わる全ての人と共創し、「オール京田辺」で推進することで、私の政策理念「みんなが住み続けたいと思えるまち」と本市の目指す都市像「緑豊かで健康な文化田園都市」の実現を図ってまいります。
市議会をはじめ、行政委員や関係諸団体、市民の皆様におかれましては、改めて、ご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げ、令和8年度の施政方針といたします。