ザ・U.S.A.~アメリカの文化と生活~シリーズ16(広報ほっと京たなべ 令和5(2023)年5月号掲載)
- [2025年7月10日]
- ID:20141
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シリーズ16 お酒文化
ハロー! CIR(国際交流員)のシャベズ・莉愛(りあ)です。
今回はアメリカのお酒文化を紹介します。
アメリカではビールやワインの人気が高いです。日本の酒文化と似ていますが、独自の酒文化もあります。

シャベズ・莉愛(りあ)
この春、本市のALT(外国語指導助手)と一緒に背割堤(八幡市)でお花見を楽しみました。
アメリカでは桜の木は珍しく、私は見たことがありません。
日本ではさまざまな場所で目にするので、まさに日本の象徴といった印象ですね。
日本より厳しい規制
お酒に関する法律は、州により異なりますが日本より厳しいです。私の出身であるインディアナ州では、2018年まで日曜日にお酒を買うことができませんでした。アメリカ全土では、公園・歩道など公共の場所でお酒を飲むことは禁止されているので、私が初めて来日したとき、電車の中でお酒を飲む人を見て驚きました。また、未成年飲酒禁止法により、居酒屋では、39歳以下の人は運転免許証などの年齢が分かる証明書の提示を求められるほか、20歳以下の人の立ち入りが禁止されています。そのため、お酒が飲めるようになる21歳の誕生日は特別な日とされていて、私も21歳の誕生日の夜中0時に友達と一緒に居酒屋へ出掛け、お酒デビューしました。
ビール
近年、日本でも人気が高い「クラフトビール」は、アメリカでは昔から人気があります。
各地に有名なクラフトビールの醸造所があり、さまざまな種類のクラフトビールを飲むことを趣味にしている人もたくさんいます。インディアナ州には醸造所が195あり、その中でも私のお気に入りは、爽やかな酸味が特徴の「サワー(=写真1)」というビールを作っているUpland(アップランド)醸造所です。量り売りされているビールをよくテイクアウトしていました。そのほか、動物支援の慈善活動をしているMetazoa(メタゾア)醸造所は人気があり、ここで扱っているビールには、すべて動物と関係がある名前が付けられていて、ドッグパークも併設されています。私も愛犬ルナとよく訪れ、お酒を飲んだり、犬と遊んだりして楽しい時間を過ごしました。(=写真2)

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ワイン
ワインの醸造所も数多くあり、特にカリフォニア州のぶどう園のワインが有名です。私の出身大学の近くにはインディアナ州で1番有名なワイン醸造所Oliver'sWinery(オリバーズワイナリー)があり、州内外のスーパーなどでも販売されています。観光客にも人気のスポットで、見学ツアーやワインの試飲が行われています。地元の人々はワインボトルを買い、敷地内の庭でピクニックをして楽しみます。

そのほかのお酒
日本酒や梅酒はアメリカの日本料理店で買うことができますが、酎ハイやレモンサワーは目にすることがありません。今はやっているのは「ハードセルツァー」というアルコール入り炭酸水で、カロリーが低く人気があります。そのほか、お酒が入ったレモネードや紅茶も人気があります。

ハードセルツァー
飲み会など
アメリカの会社員は、職場のみんなと一緒に飲み会をすることはほとんどありません。仲の良い同僚と一緒に外食したり、飲んだりすることはありますが、上司と飲むことは一般的に「居づらい」「気まずい」と思われています。
また、公共交通は大都市にしかないので、居酒屋への交通手段は車しかありません。多くの人々は、ライドシェア(スマホアプリで呼べる格安の相乗り配車サービス)か、グループの中でお酒を飲まない人の車で行きますが、飲酒運転の課題が今も根強く残っています。
