ザ・U.S.A.～アメリカの文化と生活～シリーズ14（広報ほっと京たなべ 令和5(2023)年3月号掲載）

　ハロー！ CIR（国際交流員）のシャベズ・莉愛（りあ）です。

　今回はアメリカのテレビ文化・番組などを紹介します。

　アメリカのテレビ番組は、日本のテレビ番組と大きく異なりませんが、人気のジャンルや番組の演出に違いがあります。例えば、日本ではバラエティー番組が人気ですが、アメリカではトーク番組が人気でよく観られています。私が初めて来日した時、日本のテレビ番組はアメリカより派手な演出が多く、日本語が理解できない私が観ても面白いと感じました。今アメリカの若者の間では、ユーチューブやインスタグラムで日本のバラエティー番組が有名になっています。

　アメリカには、大きなテレビ局が4 局（ABC・CBS・NBC・FOX）と、ケーブルテレビ局が多数あります。各テレビ局は、日本と同様にニュースやバラエティーなどを放送したり、スポーツやクッキングなどの専門チャンネルも制作しています。しかし近年、インターネットストリーミングサービスのNetflix（ネットフリックス）やHulu（フールー）などが人気を集めています。同サービスは、各テレビ局の番組も視聴することができるので、テレビの視聴者は減少しています。そのため、各テレビ局も自社のストリーミングサービスを作り配信するようになっています。

　日本とアメリカのテレビ番組の違いは、編集で使われる「ワイプ」や「テロップ」です。来日したアメリカ人は、日本でテレビを見た時に、「なぜ画面中にたくさん文字があるの？」「なぜ画面の隅に人がいるの？人の反応が大切なの？」とよく思います。これらのワイプとテロップは、アメリカのテレビ番組にはありません。その代わり、番組収録時の観客の声を大きく入れて、観客の反応が分かるように作られています。

　テレビ番組の中で人気のジャンルは、ニュース・トークショー・ゲームショー・ドラマ・シットコム（コメディー）です。いくつかの代表的なテレビ番組を紹介します。

　アメリカでは、深夜のトークショーがはやっています。トークショーでは、ホスト（司会者）がゲスト（有名人）を招き、インタビューします。ゲストは、映画やテレビ番組のPR のために出演します。また、ホストが最新のニュースやホットトピックについて冗談を言う「モノローグ」などがあります。

　さまざまなトークショーの中でも特に人気がある番組は「The Tonight Show（ザ・トゥナイト・ショー）」です。1954 年に放送を開始し、現在は6 代目ホストをジミー・ファロンが務めています。同番組では、「口ぱくゲーム」や、他のテレビ番組をパロディー化したコント「コメディースキット」が人気です。

　1 番人気のゲームショーは「Jeopardy ！（ジェパディ）」です。この番組では、3 人の解答者が6 つのカテゴリーから問題を選んでクイズに挑戦します。獲得賞金額の高い問題ほど難しい問題となっています。視聴者も自宅で一緒にクイズに挑戦できるので大人気になりました。

　1990 ～ 2000 年代に大流行したコメディードラマ「Friends（フレンズ）」は、現在も高い人気があります。ニューヨークに住む6 人の友人たちの生活を描いたコメディーで、全10 シーズンあります。繰り返し観た人も多くいます。