ザ・U.S.A.~アメリカの文化と生活~シリーズ10(広報ほっと京たなべ 令和4(2022)年11月号掲載)
- [2024年1月31日]
- ID:20011
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シリーズ10 感謝祭
こんにちは! CIR(国際交流員)のシャベズ・莉愛(りあ)です。
今回は、感謝祭とその習慣を紹介します。
11 月の第4 木曜日は「感謝祭」として知られています。この日は、家族や親戚が集まり、周りの人に感謝を表すためご馳走を食べます。その後、クリスマスやニューイヤーズデーが続くことから、感謝祭はホリデーの季節を告げるものとなっています。
シャベズ・莉愛(りあ)
京都の社寺が紅葉に包まれる趣のある景色が好きです。
今年の春に訪れた東福寺は紅葉が有名なので、この秋にもう一度足を運んで、
春の姿とは違う真っ赤に染まった絶景を楽しみたいです。
歴史
17 世紀、イギリスからアメリカ大陸に渡ってきた移住民は、先住民であるネイティブアメリカンから新天地での野菜や穀物の栽培方法を教わりました。そして、食物が収穫できたことを祝い感謝を表すため、先住民を招き3日間の感謝祭を開きました。1863 年、リンカーン大統領が感謝祭を国民の祝日に制定すると、各地域でさまざまな感謝祭が開かれるようになりました。
食べ物
感謝祭で最も代表的な食べ物はターキー(七面鳥)です(=写真(1))。米やサイコロ状に切ったパンに、タマネギ・セロリなどの野菜をあえたもの(=写真(2))をターキーのお腹に詰めて焼きます。一般的に、1羽を家族・親戚で分けて食べるので、人数の多い家族は大きなターキーが必要になります。私の家の場合、親・兄弟・姪・甥など12 人で分けるため、毎年8 キロのターキーを買っていました。この大きさを焼き上げるにはオーブンで5 時間もかかります。
(1)
(2)
ターキー以外には、マッシュポテト、インゲン豆のキャセロール(インゲンをクリームソースであえてオーブンで焼く料理。(=写真(3))、クランベリーソースなどが食卓に並びます。デザートにはパンプキンパイ(=写真(4))を食べることが多いです。
(3)
(4)
習慣「ウィッシュボーンブレイキング」
ご馳走を食べたあとには、ターキーの叉骨(さこつ)を使って行う「Wishbone Breaking(ウィッシュボーンブレイキング)」という習慣があります。2 人で叉骨を1 本ずつ手に持ち、反対方向に引き、折れた時に大きな骨を持っている人の願い事が叶うという言い伝えがあり、鳥の叉骨は「願い事と骨」を意味する「Wishbone(ウィッシュボーン)」といわれるようようになりました。
ブラックフライデー
感謝祭は11 月の第4 木曜日に行われるので、週末の土・日曜日と合わせて4 連休になるように、学校や会社は金曜日も休日になります。クリスマス前の最後の祝日となることから、この連休でクリスマスプレゼントを買う人が多く、11 月第4 金曜日は「ブラックフライデー」といわれています。「ブラック」とは、混乱を表す言葉で、買い物をする人が非常に多く、大混乱になることを意味しています。この期間、店は特別価格で販売し、中には前日の夜からセールを始める店もあります。