ザ・U.S.A.~アメリカの文化と生活~シリーズ4(広報ほっと京たなべ 令和4(2022)年5月号掲載)
- [2023年12月8日]
- ID:19999
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シリーズ4 多民族と多文化社会
こんにちは! CIR(国際交流員)のシャベズ・莉愛(りあ)です。
今回はアメリカの多民族と多様性について紹介します。
シャベズ・莉愛(りあ)
先日、嵐山から嵐電(京福電車)に乗って、桜の名所の平野神社(京都市北区)まで行ってきました。
日本の桜は息をのむほど美しいですね。
移民の国
アメリカは、世界各地から来た人々によって築かれた多文化社会の国です。そのため、小学校で国の成り立ちについて学習する時は、「アメリカは移民によってつくられた国」と学びます。
現在、先住民は少なく、移民の子孫(祖父母が海外から来たなど)である人がほとんどです。多くの人種が集まる国であることから、人種差別に関する難題がよく議論されます。例えば、黒人に対する暴力事件などは、日本でもニュースで見聞きすることがあると思います。アメリカではダイバシティー(多様性)が推進され、大学や企業でさまざまな人材を募集している場合が多いです。
さまざまな人種
アメリカで最も多い人種は白人ですが、ヒスパニック・ラテン系(南アメリカ大陸の出身)や、混血の人たちが増加していることから、白人の数は徐々に減少しています。各人種の人口は地域によって異なり、白人以外の人種は大都市に多く、郊外では少ないです。私の出身地であるインディアナ州は、白人、黒人、ヒスパニック・ラテン系が多いまちです。アジア系は少なく、高校では一学年約300 人中、3人だけでした。
現在、アメリカの移民人口は4,290 万人と全人口の14%を占めており、半数以上がアメリカに帰化しています。一方、日本の在住外国人は289 万人と全人口の2.3%に留まり、日本に帰化する人は少ないです。
アメリカの移民国籍として多いのは、メキシコ・インド・中国です。インドや中国からの移民は、アメリカの大学で勉強するために来る学生が多く、中国ではアメリカの各大学の事務所が増えています。
かつて、ヨーロッパ移民が最初にアメリカに踏み入れる土地だったエリス島の移民局 (1910 年)
私のルーツ
私の父親はアメリカで生まれたフィリピン人で、母親はヨーロッパ系の白人です(=写真(下))。
私はアジア系のハーフなので、幼い頃は周りから中国人や日本人に間違われることが多かったです。当時はフィリピンなどアジアのほかの国々を知らない人がたくさんいました。
私が高校生になる頃には、顔立ちから人種を判断されることは減り、「あなたはどこから来たの?」と聞かれることが増えました。私は「アメリカで生まれ育ったのに、そんな質問しないでほしい」といつも腹立たしく思っていました。また、アメリカでは、アジア系のハーフというと「母親がアジア人、父親が白人」の夫婦が多いことから、私の両親について説明すると、多くのアメリカ人が「珍しいね」と驚きます。