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あしあと

    『個性キラリ☆自分流』第53回 クライミングジム Rock on the Beach 代表 濱ノ上 輝 さん 「クライミングを通して誰もが交流できる場を」

    • [2024年6月18日]
    • ID:20993

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    濱ノ上 輝 さん(クライミングジム Rock on the Beach 代表)「クライミングを通して誰もが交流できる場を」

    濱ノ上さん写真



    濱ノ上 輝(はまのうえ てる) さん

    クライミングジム Rock on the Beach 代表

    ご趣味は

     韓流ドラマの鑑賞が趣味で、夜にずっと見ています。健康のため、自分でクライミングをすることもあります。

    ジムを経営するようになったきっかけと経緯は

     障がいの有無に関わらず、誰もが仲間とクライミングを楽しめる交流の場として、クライミングジムを経営しています。網膜色素変性症という視覚障害を持つ息子が、人生の目標を見失っていた時に、パラクライミングと出会って沢山の仲間ができ、今では日本代表選手として世界で活躍するパラクライマーになったことがきっかけです。障がいのある方だけでなく、発達障害や不登校など様々な悩みで一歩踏み出せない方が気軽に来れる場所を作りたいと思い、2年程前にオープンしました。

     クライミングは他のパラスポーツと違って、どんな障がいの人も同じルールで楽しむことができるスポーツです。息子がパラクライミングの世界大会に初めて出場した時に、私も現地に行ったんですが、海外では日本と全然障がい者に対する感じが違いました。現地ではパラスポーツの宣伝が街の至る所でされていて、パラスポーツの会場なのに観客が満員で、日本では考えられないほど盛り上がっていました。海外では白杖を持って歩いているだけでも声をかけてくれるので、日本はまだまだ障がい者と健常者を二分化しているところがあるなと感じました。

     心のバリアフリーという言葉がありますが、実際に関わらないと本当の意味での心のバリアフリーができないですし、1回だけの体験では分からないこともいっぱいあります。障がい者と健常者が積極的に関わることで、健常者も新たな発見があったり、障がい者との関わり方が分ったりします。そのような、障がい者と健常者が同じ空間で自然に関わることができる場を作ることは、サポートする側とされる側に二分化しない心のバリアフリーにつながると考えています。

    ジムを経営していて良かったことは

     車いすの方も来店されますが、脊髄損傷の人がクライミングを続けるうちに、感覚はなくても足が上がるようになったり、脳性麻痺の人が登り続けていくうちに体幹が鍛えられ、一番上の2~3手前くらいまで登れるようになったのには驚きました。事故で肢体不自由になった子も、先日上まで登れるようになっていました。突然の事故で歩けなくなった子どもが、ジムでずっと壁にしがみついて頑張っている姿を見て、お母さんが泣いて喜んでいました。

     ジムを始める前は障がい者を一括りにしていましたが、100人いたら100人違うと、知らなかったことを知ることができて良かったです。

     また、月に1回、障がい者と健常者がいり交じったイベントをずっとやっていて、今度(※取材当時)で22回目になります。目隠しをして健常者が壁を登ったりするゲームをしたり、人数によってはチーム戦になってクライミングを楽しんでいます。アットホームな雰囲気で、「第2の実家」と言ってくれる人もいます。年齢も子どもから大人まで様々で、障がいや年齢、性別など関係なく横のつながりができるのがクライミングの面白さです。

    ジムを経営していて大変なことは

     大変なことは、例えば視覚障害でも全盲と弱視では全然違うので、どれくらい見えているかを教えてもらって、登り方をお互い相談しながら考えるのは難しいです。クライミングの知識がはぼなかったので、息子をはじめ周囲の方に技術を知識を教えてもらい、日々勉強中です。

    起業にあたって工夫された点は

     弱視者でもできるだけ分かりやすいように黒い壁に明るいホールドをつけ、障がい者の方がより安全に来店できるように、駅から歩いてこられる場所を探しました。光るホールドを民間で初めて使用し、オートビレイ機(安全巻き上げ装置)をつけることで、一人で来ても楽しめるようになっています。また、ワンフロアにすることで、来店されたお客様が皆仲間になれるようなアットホームな空気作りに気を付けました。

    ご家族などの反応は

     息子のクライミングや障がい者目線からのアドバイスをはじめ、家族は全面応援してくれています。友人なども宣伝などのアピール等を協力してくれています。

    日頃心がけていることは

     本業は産婦人科の看護師です。夜勤もあるので、平日の昼間は店長などにジムを任せて、仕事帰りの夕方以降や土日にジムにいることが多いです。一日丸々の休みはほぼなく、ジムの定休日に本業のシフトが空いていれば一日休めます。不規則で時間的に忙しいので、休める時には睡眠をとることを心がけています。

    今後の抱負は

     他府県などの遠方からの来客が多い中、市内の来客が少ないため、近郊に広めていきたいです。また、現在4歳から77歳までのお客様が来店されているように、クライミングは決して敷居の高いスポーツではなく、未就学児からシニアまで楽しむことができることを周知していきたいと思います。

    インタビューを通じて・・・

     「クライミングを通して様々な方が交流できる場所にしたい」とおっしゃっていた濱ノ上さん。看護師・ジム代表・パラクライマーの母といった多忙な中でも、チャレンジ精神は尽きることがありません。

     ご協力ありがとうございました。

    お問い合わせ

    京田辺市役所市民部人権啓発推進課

    電話: (人権啓発)0774-64-1336、0774-62-4343(男女共同参画)0774-64-1336

    ファックス: 0774-64-1305

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