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あしあと

    『個性キラリ☆自分流』第41回 NPO法人京田辺音楽家協会理事長、ピアニスト 竿下 和美さん 「音楽でまちづくり」

    • [2021年11月1日]
    • ID:16813

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    竿下 和美 さん(NPO法人京田辺音楽家協会理事長、ピアニスト) 「音楽でまちづくり」


    さおした かずみ
    竿 下  和 美 さん

    NPO法人京田辺音楽家協会理事長
    ピアニスト
    平安女学院大学講師

    ご趣味は

     時間さえあればピアノを弾いていたいと思うので趣味というものはありませんが、お酒が好きで、今はお酒に合う料理を作って家で楽しんでいます。コロナ禍で巣ごもりが続く中、家族で過ごす時間の大切さを再認識できたように思います。

    活動内容をお教えください

     自身の演奏活動のほか、大学でピアノの指導をする講師と、自宅では子どもたちにピアノを教えています。ピアノ教室は高校3年生くらいのときから近所の子どもたちに教えていて、もう20年くらいになります。

     NPO法人京田辺音楽家協会は、前の任意団体が15年活動していて、当時の会長から後継者になってほしいと話がありました。私は、これからの時代は誰もがその団体で活躍できるようにすべきだと思い、引き継ぐのであればNPO法人にさせてほしいとお願いして、昨年NPO法人になったのと同時に理事長にならせていただきました。

    ピアノは毎日どのくらい弾いていますか

     大学やピアノ教室の講師の仕事とは別に、演奏会のための練習が必要で、1日2~3時間は時間を確保しています。

     コンサートの曲は主催者が決めますが、プライベートでは、特にドビュッシーやラヴェルといったフランスの近代の作曲家が好きでよく弾いています。技術を外に出す仕事なのでアウトプットが多くなりがちですが、インプットの時間も取らないといつの間にか出せるものが無くなってくる気がして、バランスをとるようにしています。

    仕事はこれまでずっと継続してこられましたか

     大阪に住んでいた時は、3世代で同居していたので両親・祖父母の助けがあり、産後1か月で仕事に復帰することができ、本当にありがたかったです。

     娘が幼稚園のとき親子3人で京田辺市へ引っ越してきて、両親らのサポートが受けられなくなったことから、仕事を辞めて育児に専念することにしました。すべての仕事を手放すことになり、かなり不安な気持ちになりましたが、「子育てが大変なのは本当に一瞬で、仕事はまた絶対にできるから。」という母の言葉と、夫が「自分が子どもの面倒を見るから、土・日曜日だけでも仕事に復帰していったらどうだろう。」と言ってくれて、少しずつ復職していきながら不安を乗り越えることができました。

     今は自分の望むバランスで仕事ができています。芸術というのは定年がなく一生できる仕事ですし、人に評価されることで常にプラスとマイナスが存在する世界なので、絶えず自分で目標というものを持ってモチベーションを維持することを心がけています。

    NPO法人の理事長という役職で苦労されたことは

     音楽は食べるものと一緒で必要なものだと思っておかないと、私たちの職業は成り立たないところがあります。人を集めるつもりではなく、今必要なことと思ってイベントをやるのですが、このコロナ下ではやはり批判が多いです。

     また、同時に動いている4つか5つの事業を隅々まで把握しておく必要があり、トラブルがあった時、その責任はすべて私が受け持つというプレッシャーは常にあります。

    NPO法人の理事長を引き受けてよかったと思うことは

     人間的にはすごく磨いてもらったと思っています。トラブルがあったときに対処するのを面倒だと思わずに、「次に活かせるように、こうしたらよい」という思考に変えていけるようになりました。視野も広くなり、我慢もできるようになったし、相手に対して言葉も選べるようになりました。やはり、こういう立場になって成長したと思います。

    京田辺に対してどのような思いを持っていますか

     京田辺というまちはアマチュアやサークル活動がすごく盛んで、音楽文化があると思います。でも、もう一歩上のレベルの耳とか心を持つと、より豊かな人生になるだろうなと思います。少しよいものを知って人間力が高まるということは、結局はまちの心のレベルになっていくし、治安のよさにもつながっていくと思います。

     京田辺音楽家協会を任意団体からNPO法人にすることによって、まちに対してどういうことがやりたいのかということを具体的に出せるようになりました。音楽を利用した上で、まちのためになるものを目指しています。私も含めて、演奏家というのは自分の活動が一番という意識が強い傾向があります。よいものを提供するんだけれども、押し売りするのではなくて、市民の方が求めているものもうまくくみ取っていけるように、会員どうしで協力していかなければならないと思います。

    今後の目標は

     NPO法人では今年、教育委員会と共催で、夏に4日間のイベントを開催しました。最終日のコンサートでは市内の中高生にボランティアでイベントを作ってもらうという企画をやって、YouTubeの配信やカメラ撮影、司会などさまざまな経験をしてもらうことができました。学校や年齢を超え、共通の分野に興味を持つ友だちができたという声も聞きました。民間団体だからこそできることがあると思うので、そのような世界を今後もできるだけ作り出していきたいと思っています。

     昨年第1回を開催した「京田辺音楽コンクール」では、ピアノで金賞を受賞した子どもたちに、プロのオーケストラと共演できるというプレゼントを用意しました。子どもたちの喜びに満ちた音の演奏を聴いて、これは金銭的に厳しくても絶対に継続していこうと思いました。人生が変わったという子もいて、夢をかなえるつもりが、逆に夢が育つコンクールになっていると思います。

     駅などにピアノを置くストリートピアノをやりたいねとも話しています。まちのいろいろな所から音楽が聴こえるようになったら素敵だなと思っています。

     個人としては、ずっとピアニストとして演奏していきたいと思っています。同時に、音楽家の社会的地位の確立のため、若手演奏家が自分を売り出していくプロデュース力を学べるよう、関西の音楽大学などに働きかけていきたいです。配信の演奏会が増えているので、有料でも聴いてもらえるような、よい音で録れる専用のスタジオを音楽仲間で作るという夢もあります。

    インタビューを通じて・・・

     「人のご縁に恵まれている」と話す竿下さん。常に目標をもって、軽やかにチャレンジを続ける姿が周囲の人々を引きつけ、人の輪が広がっていると感じました。


     ご協力ありがとうございました。

    お問い合わせ

    京田辺市役所市民部人権啓発推進課

    電話: (人権啓発)0774-64-1336、0774-62-4343(男女共同参画)0774-64-1336

    ファックス: 0774-64-1305

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