『個性キラリ☆自分流』第35回~農業従事者として活躍する女性~ 水稲・茶畑就農者 奥西 和子さん 「未来を見据えて楽しく農業を」
- [2021年12月22日]
- ID:14202
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奥西 和子 さん(水稲・茶畑就農者)「未来を見据えて楽しく農業を」
おくにし かずこ
奥 西 和 子 さん
水稲・茶畑就農者
ご趣味は
冬に編み物をしたり、お菓子作りをしたり、サンダーバードに乗って金沢に一人旅をすることです。一人旅は金沢にある行きつけの宿へ、4~5年前から行っています。近江町市場で牡蠣などを食べ歩き、夜はお寿司を食べに出掛け、行き慣れたコースを散策したりしています。
農業に携わるようになったきっかけ
元々義理の両親が農業をしていて、夫がそれを手伝っていたのですが、平成16年8月に夫が病気で亡くなりました。当時私は勤めていた職場を50歳の3月で早期退職し、4月から農業を代わりに手伝っていました。その時、家の近くの道路でダンプカーを運転している女性を見て、私も男女関係なく農業をやってやると思い、そのまま家業を継ぎました。
一日のスケジュールは
その日何をするかによって違います。私は15年間、1年間の毎日の予定表をパソコンで作り、詳細は分刻みで新たにノートに書き出すことを続けています。過去の茶畑の肥料の量や消毒した日なども全て自分で表を作成しているので、次の日の作業内容は、前日の晩に天気予報と予定表で確認しています。計画を立ててこなすと達成感もありますし、安心します。何より、とても楽しいです。
農業をしていて良かったこと、苦労したことは
良かったことは、平成28年に農政課からのお誘いで、茶農家としてお茶の講演をさせていただいたことです。お客さんの前でお話しさせていただいて、とても嬉しかったです。
また、堤防から見る田んぼは稲が黄金色で、茶の新芽は美しい黄緑色をしていて、収穫の喜びがあります。私は一人で農業をしているので、トータルで管理できますし、達成感があり、ストレスフリーです。茶畑での作業は音楽を聞きながら楽しくやっています。一人で農業をすると決めてからは、フォークリフトなどの必要な運転の資格を取得し、作業の方法も、今まで2人がかりで軽トラックに乗せていた機材にキャスター付きの台をつけるなど、一人で作業できるよう工夫しました。
苦労したことは、農協に出荷する米が、機械の管理不備で基準に満たなくやり直しになったことです。米の乾燥%が基準に満たず、130本のうち100本が返却されて再度出荷となった時は、とても悔しかったです。この時、自販売用米150本の内30本は売り物にならず、田んぼと茶畑の肥料になりました。この出来事から、最後まで気を抜かず、確認する心構えができました。失敗の数だけ選択肢があるので、今では、「何でも来い、どうにかしてやる」という気持ちでやっています。
農業関係で、同じ土俵でお話ができる知り合いができ、食事に一緒に出掛けたり、茶畑を見せてもらうなど、今も良いおつきあいをしています。ここに至るまでに、家族や稲作関係・茶畑関係で多くの人に助けていただき、色々な言葉をかけてもらったことは、生きていく上での心の支えになりました。
日頃心がけていることは
今この時間を丁寧に楽しく過ごすことです。努力して、結果がだめなら納得しますし、後で自分自身に文句を言うようなら潔くやめようと思います。
今後の抱負などを教えてください
農作業は15年目にして「作業」がこなせるようになりました。今後は何故こうなるのか、といったように「仕事」としてもっと知識を得たいです。そのため、JAなどで研修の場があれば、女性が一人であっても積極的に参加しています。
また、5年ほど前から綿を毎年収穫しているので、今後これを形にしていきたいと考えています。3年前に農業士の友人を通じて、綿栽培から作品を作られている方の自宅に訪問させていただきました。その方のように、将来的には、綿を糸にして、染をし、機でおるという作品を作る過程を楽しみたいと思っています。
インタビューを通じて・・・
取材の中で、何度も「楽しい」とおっしゃっていた奥西さん。その何事も計画的に前を向いて取り組む姿勢が、長年一人で作業を継続するコツなのかもしれません。
ご協力ありがとうございました。
お問い合わせ
京田辺市役所市民部人権啓発推進課
電話: (人権啓発)0774-64-1336、0774-62-4343(男女共同参画)0774-64-1336
ファックス: 0774-64-1305
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