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    『個性キラリ☆自分流』第32回~自宅で起業し自然食品店や料理教室などで活躍する女性~自然食品店 なな色の空 経営者 村上 日苗さん 「人と人との繋がりを大切に」

    • [2021年12月22日]
    • ID:13326

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    村上 日苗 さん(自然食品店 なな色の空 経営者)「人と人との繋がりを大切に」




    むらかみ かなえ
    村 上  日 苗 さん

    自然食品店 なな色の空 経営者 
    (※平成31年3月取材時点)

    自然食品店を開いたきっかけは

     以前は、夫が福島県飯舘村で自然農業をしていたので、私はそこで調理師・製菓衛生師として無農薬で体に優しい料理を提供するレストランを始めました。夫が建物を建てられる人なので、お店は夫の自作です。また、体験学習などもやっており、学生の遠足の場所にもなっていました。色々な人が集う場でしたね。

     しかし、福島で原発事故が起こり、一家で一時期三重県に移り住んだのですが、子供の学校の関係もあり、ご縁があって私と子供は家を借りて京田辺に住むことになりました。夫は三重県で現在も農業などをしています。

     京田辺市に移住後、知人や子供の通う学校の母親から、アレルギーで困っている子供が大勢いるということや、福島から移住して子供の体の健康にとても気を使っている母親が多いことを教えてもらいました。私自身も、京田辺に自然食品店が一つも無いため他県まで買いに行っていました。

     そういった経緯もあり、当初は自宅でカフェをしようと思っていましたが、困っている人や求めている人がいることから、自分で自然食品のお店をやろうと思ったのが店を開いたきっかけです。

    自然食品店以外のお仕事について

     自然食品店以外では、自宅で子供のクッキング教室や、貸しスペースなどをしています。

     子供のクッキング教室は、お店のお客様の要望で始めました。母親が忙しいので、まず子供たちが自分でご飯を作れるようになったら、美味しいものがいつでも食べられるようになると思いまして。子供のことがいつも気になるので、大人より先に、子供教室から始めようと思いました。

     自宅の貸しスペースは、母親と子供が笑顔で過ごせる場所があったらよいな、という思いで始めました。例えば、お手当の会や、ライアーという楽器の教室や、にじみ絵、人形を作る教室などがあります。

     お手当の会は、風邪をひいた時に、葛湯を飲むなど、薬には頼らず身近な台所の食材で治す自然療法的な学習の場です。針灸の先生に来ていただき、テーマ別に体や経絡のことを学び、実際にお灸をみんなでしています。

     ライアー教室は、自分たちで木を彫って楽器を作るところから始まり、弦を張って引く練習をしたりしています。小さくても良いから、人が集える場を京田辺に作りたいです。

     にじみ絵と手仕事の教室は、羊毛や毛糸、枝やトランスパレント、ミツロウ粘土などの自然素材を使い、小物やぬいぐるみを作ったり、にじみ絵を描いたりする教室のことです。子供のクッキング教室もそうですが、子供のころから手足をたくさん使うことで、子供の心と体のバランスを整え、子供本来の健やかさを育んでいけることを願っています。

    一日のスケジュールは

     朝は3時に起きて、仕事や子供の学校に関するメールチェックなどを5時まで行い、その後、朝食や子供のお弁当を作ります。6時に子供を起こしてから、8時に学校に送り出して、一番小さい子供が最近(2019年3月取材時点)まで幼稚園に通っていたので、その送り迎えをすると大体9時頃になります。10時から12時は場所の貸し出しをして、午後1時から6時までは店の営業を行い、晩御飯やお風呂を済ませて夜8時半までに寝ています。

    今までのご経験で良かったこと、苦労したことは

     良かったことは、京田辺という全然知らない場所に来たのに、お店などを通して知り合いが増え、人の出会いの場が増えたことです。私は人が好きなんですが、特に子供が好きなので、アレルギーを持った子供が安心して料理をして、皆で同じ物を食べてにこにこしている様子や、お店の庭で遊んだりしている様子を見ると、嬉しく感じます。

     苦労はあまり感じませんが、お店をやっていて食品ロスが出てしまうのは大変だと感じます。レストランをお店でできれば食品ロスがなくなるのですが、今は自宅が賃貸で厨房の関係で難しいです。夫が農業をやっているのもあり、農家を応援したいという思いがあります。また、私生活では子供が4人いるので、愛情を注いで子育てしながらお店を営業するというのが、時間の面で大変です。お店は自宅の一部を使用しています。子供がいて販売業をしたい方は、自宅がおすすめです。私は子供クッキング教室に全部自分の子供も参加させています。他人の子供と自分の子供を教えられて一石二鳥ですね。そのような感じで子供を巻き込むと良いと思います。

    家族の反応は

     夫は応援してくれています。夫は作るのが上手いのですが、売るのはあまり得意ではないため、夫が米や味噌を作り、私がそれを京田辺で売っています。夫婦で経営しているような形ですね。夫が三重で自然農業を学びたい方の研修の受け入れもやっているので、子供の学校の長期休みの時には私と子供が三重に行くこともあります。京田辺で知り合った親子を三重の農場に呼んで、薪でご飯を煮炊きしたり、畑から食材をとってきて料理をする親子里山合宿をしています。体験は記憶に残るので、土に触れる生き方や暮らしを提供したいという思いがあります。

    心がけていることは

     よく寝ることです。健康でないと子供4人を育てられません。歩いたり、食べ過ぎずに腹八分目にするなど、病気にならない体づくりを心がけて、早寝早起きを実践しています。午後10時から深夜2時は睡眠のゴールデンタイムなので、絶対に寝るようにしています。

    今後の抱負を教えてください

     やりたいことはたくさんありますが、今後は自然食品店を縮小して、自宅とは別の場所を借りて子供のクッキング教室や予約制のカフェ等をメインに活動していく予定です。将来的には種まきから始まり、育て、収穫し、料理をする内容にしたいと考えています。私自身体験して思うのは、土に触れる生き方や暮らしは、健康になったり、生きる意味を見出したりすることができると思います。福島や三重では、薪で生活をしていたので、京田辺でも自給自足ができるように、現在夫に農地を探してもらっています。せっかく京田辺に来たので、地域に根ざした色々な世代の人に出会いたいです。また、海外の人にも興味をもっているので、食を通じて繋がることができたらよいなと思っています。


    インタビューを通じて・・・

     「人と人とを繋ぐ場所を提供できたら。」そう言って取材中に微笑んだ村上さん。夫婦で協力し合い、自然との共生を実践するその姿勢から、人の温かさを感じました。


     ご協力ありがとうございました。

     (※本文は平成31年3月取材時点のものを記載しています。)


    お問い合わせ

    京田辺市役所市民部人権啓発推進課

    電話: (人権啓発)0774-64-1336、0774-62-4343(男女共同参画)0774-64-1336

    ファックス: 0774-64-1305

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