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    『個性キラリ☆自分流』第29回~介護士として活躍する男性~小規模多機能型居宅介護ふれあいの里京田辺介護士 前田 晃徳さん 「介護で社会貢献や地域貢献を」

    • [2021年12月22日]
    • ID:12316

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    前田 晃徳さん (小規模多機能型居宅介護ふれあいの里京田辺介護士) 「介護で社会貢献や地域貢献を」




    まえだ あきのり
    前 田  晃 徳 さん


    小規模多機能型居宅介護ふれあいの里京田辺 介護士

    介護士を目指したきっかけは

     20歳の頃、阪神淡路大震災でボランティアを経験し、命の尊さやはかなさ、死生観について考えるようになりました。そこで人と人とのつながりの大切さを感じ、もともと人が好きだったこともあって、微力でも手を差し伸べられたらという思いで、大学で社会福祉の道に進みました。

    普段のお仕事は

      デイサービス・訪問・宿泊など、すべての支援に携わっています。午前中は通いで来られる利用者の体調確認やリハビリ体操、入浴介助など、午後からはレクリエーションや外出をすることが多いです。訪問支援では、家事の支援など、本人やご家族の困りごとをサポートしています。とても家庭的で温かな雰囲気の中で仕事をしています。

     リハビリ体操やレクリエーションの一部は、職員がテレビや本で得た情報もありますし、個々にアイデアを持ち寄って考えています。例えば、脳トレ問題、手遊び、画用紙に大きく漢字を書いて「魚へんの漢字当て」など、その他のクイズ問題、音楽体操なども行っています。そして、ラジオ体操や廊下を歩く活動も日常的に行っています。しかし、このような作業療法を通しても、認知機能の向上はなかなか難しいため、機能維持を目標として取り組んでいます。この「維持」については、うまく効果がでていると感じています。家庭では歩行練習やリハビリはなかなか出来ませんし、利用者が頑張って通うこと自体がリハビリにもなっているようです。利用者の家族から、「ここに来てから表情がよくなった」や「毎日、楽しみに出掛けてくれるのでうれしい」と言われることもあります。 

     また、季節にちなんだ物作りや季節行事、近隣小学校や幼稚園などの地域交流、数多くのボランティアによる歌や楽器演奏なども行っています。

     家での介助については、連絡帳などでやりとりしています。「家でこんなことがありました」や「食べにくい状態がありました」など、日々の様子のやりとりを通して一緒に支援を考えていきます。ふれあいの里には看護師もいるので、職員が一緒になって考えてアドバイスをします。実際に訪問し、「こういう風に介助したらやりやすいですよ」とレクチャーすることもあります。

    男性介護士として思うことは

     男性介護士は増えていますが、業界全体ではまだ2割程度です。すべての介護士が介護技術を身につけていますが、女性が介助できない場面に男性が助けることやその逆もあります。

     また、利用者の中には性別による苦手意識を持っている人もいるので、介助する側・される側の双方にとって男女の介護士がいることはメリットだと思います。

     男性介護士として、力を必要とする場面だけではなく、さまざまな場面において困ったところに手が届くような存在でありたいと思います。

    介護士になって良かったこと・苦労したことは

     介護士になって良かったことはたくさんありますが、大きな出来事としては利用者の命を救えたことです。夜間の見回りで心肺停止状態になっており、すぐに心肺蘇生法をしながら大声で別の職員を呼び、救急隊へ引き継ぐことができました。自分の判断で助けられたことは本当に嬉しかったです。

     苦労したこと、思い悩むことは利用者の思いを汲むことができない時です。利用者の気持ちに寄り添い、何を求めているのか想像するのですが、怒らせてしまうこともあります。何度経験してもつらいものですが、ちょっとしたことで「ありがとう」と言われるとやはり嬉しいものです。この繰り返しですね。

    家族の反応は

     両親は介護士になることに賛成してくれました。誰もができる仕事ではないので、介護という仕事で社会貢献できることを家族は喜んでくれていると思います。

    これから介護士を目指す人に一言

     今も世間では介護業界は3K(きつい、汚い、危険)という風に言われ、あまり良くないイメージがあると思いますが、決してそのような仕事ではないと思います。その日その日で利用者の体調の変化はありますが、利用者が楽しそうにお話しされたり、心と心が通い合えたり、昨日とは違う表情の変化、笑顔、しぐさなどが見えたりすると、とてもうれしい気持ちになります。そんなことを日々感じることのできる仕事であると思います。法制度も年々変わりますし、利用者の体調変化、日々の情報の変化など、常にアンテナを張っていないと追いつけないことも出てきて大変ですが、それでもすごくやりがいのある良い仕事だと思っています。

    今後の抱負を教えてください

     この年になると、生まれ育った場所に恩返ししたいという気持ちが出てきます。近い将来は福祉の関係でも良いですし、何らかの形で精一杯の社会貢献、地域貢献ができたらと頭の片隅に思っています。

     今の小規模多機能型居宅介護のシステムは、少人数の利用者を対象としています。以前勤めていた事業所のシステムは、より多くの利用者を支援することが日常でしたので、大変なことも多くありました。ここに来てより利用者との関わりが深くなったと思います。また一つのフロアーに管理者、ケアマネジャー、看護師など、さまざまな役職の者が常に見えるところで動いているのは安心します。ふれあいの里京田辺の施設は職員の目が行き届く規模なので、何かトラブルがあってもすぐに対応できます。このシステムがすごく好きなので、今後も常々変化を求めていきながら社会貢献できるよう励んでいきたいと思います。

     最後に、介護士はなくてはならない、誇りある仕事だと実感しています。在宅で介護されておられる方や、同僚など、すべての介護に携わる方々に敬意を感じています。利用者との関わりやふれあいの中で感じたことを大切にしながら、自分に何ができるのか研究心と向上心を持って仕事に向き合いたいです。

    インタビューを通じて・・・

      「お互いさま」と「おかげさま」の気持ちを忘れないという前田さん。その人柄は周囲の人の活力になるのではないでしょうか。


     ご協力ありがとうございました。

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    京田辺市役所市民部人権啓発推進課

    電話: (人権啓発)0774-64-1336、0774-62-4343(男女共同参画)0774-64-1336

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