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あしあと

    『個性キラリ☆自分流』第28回~空手選手として活躍する女性~同志社大学体育会空手道部 清水 那月さん「形に魅せられ世界へ」

    • [2018年3月1日]
    • ID:12109

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    清水那月さん(同志社大学体育会空手道部)「形に魅せられ世界へ」

    しみず なつき
    清水 那月 さん
    同志社大学体育会空手道部

    空手をはじめたきっかけは

     保育園のころ、兄が通っていた空手道場に私も付いていったのがきっかけです。すぐに空手を好きになりましたが、当初自分からやってみたいと言い出したのはクラシックバレエやピアノでした。両親はバレエにもピアノにも挑戦させてくれましたが、自分が「好きだな、しっくりくるな」と感じられたのは空手でした。

     空手を始めた当初は組手選手として全国大会に出ていましたが、中々結果が出せず、小学2年生のとき、形と組手両方の試合に出場できる大会にエントリーすることで形にも挑戦してみました。すると形の部でも組手の部でも優勝し、自分は形に向いているのではと考えるようになりました。小学3年生のときには形の部で全国大会に出場し、そこで準優勝の結果を残せたことをきっかけに、以来形選手として活動しています。

     学年が上がるにつれ、友人の中には他の習い事を始めたり、勉強に専念するために空手から離れていく子もいましたが、私は自分から空手がなくなるのは考えられませんでした。続けていくことに迷いを感じたことはありません。

    普段の活動は

     普段は大阪にあるナショナルチームのトレーニングセンターを活動の拠点にしており、平日は授業の後3時間、土日は朝10時から夜の9時まで練習しています。練習や遠征、日々かかる移動時間などハードスケジュールに思われますが、高校生のときからこのリズムで生活しているので、苦に思ったことはありません。

     「形」自体が空手の鍛錬のために作られた動きであるため、形を実演することが私にとってのトレーニングになります。さまざまなスポーツで、筋力を上げるための基礎トレーニングがありますが、形選手は形をやり込むことで自分の身体を作っていきます。

     ナショナルチームとはいえ、空手は皆がライバルです。コーチの指導のもと一人ひとりが自分に集中して練習しています。しかし、形の団体戦は3人1つのチームとなりお互いの動きを把握し、呼吸を合わせなくてはいけません。団体戦の練習では、気づいたことをお互いに声を掛け合っています。一人ひとりが伸びることによってチームも伸びるからです。

     選手生命を左右されるような怪我をしたことはありませんが、練習中、試合中にも予期せぬ怪我をするときはあります。形は誰かと直接戦うことはありませんが、団体戦には「分解」という形が意味する技を実践してみせる時間があり、このときの演武で高いところから落ちたり投げられたりすることで、打ち身やねんざを負うことが多いです。しかし、団体戦は自分1人が欠けることで他の2人も十分な練習ができなくなってしまいます。自分1人の問題でなくなるため、なるべく練習に空白期間を作らないように努めています。

    試合に向けた気持ちの作り方は

     試合の1週間前から緊張して不安になります。私のルーティーンは、落ち込んだ時、無理に気持ちを上げないということです。一度ものすごく落ち込んでおくことが、徐々に上がるきっかけになるからです。そのような気持ちの動きを経た試合ほどいい結果が残せていることが多く、このやり方が自分に合っているのだと思います。

     本番はそれまでの暗い気持ちが吹っ切れていて、試合中は私の形を見てもらいたい先生に向け、「私がやるからよく見てて!」という気持ちで臨んでいます。

     また、負けたときの感情もよく覚えています。よく「負けた試合を引きずるな」という人もいますが、それは絶対無理なことだと思います。むしろ負けた時の記憶や気持ちを覚えているからこそ、練習に身が入るのではないでしょうか。

     国際試合も多く、これまでにマレーシア、ドバイ、ウズベキスタン、韓国、ドイツ、トルコ、フランス、スペインに行っています。日本人にとって空手のイメージがないような国でも空手は広まっていて、むしろ日本よりも外国の方がよりメジャーなスポーツとして認知されています。競技人口も日本よりヨーロッパの方が多いです。

     それでも「海外選手に負けないために形をこういう風に見せたい」と意識することはあまりありません。私自身が形選手の中でも背が高い方だというのもあると思います。形選手は女性の平均身長が150~155cmで小さめです。海外だと多少なりとも背の高い人がいますが、それでも私は高い方です。海外選手と日本人選手では見た目も違いますし、自分がありのまま持っているものを出しきることで、印象づけたいです。

    家族の反応は

     空手を続けることを家族はずっとサポートしてくれました。今でも国内試合では応援に駆けつけてくれます。海外試合だと応援には来られませんが、そうしたときでも両親からもらう「楽しんでね~」といった軽い感じのメールに救われています。

     どの試合のときも、親や周りの先生が支えてくれた記憶は大切で嬉しい思い出です。

    空手の女子選手として思うことは

     空手で活躍している女子選手は少なくありませんが、高校や大学の部活動施設で、女子選手の存在を念頭に置いているところは少ないです。コーチのほとんどが男性であることも関係しているかもしれません。私が出会ってきた中でも、女性指導者は1人か2人だけです。もっと女性が増えることで、環境も変わってくると思います。

    今後の抱負を教えてください

     負けないことです。試合で負けない、甘えに負けない、自分に負けない。空手だけでなく、いろんな誘惑から負けずに進んでいきたいです。

    インタビューを通じて・・・

     今年もすでに遠征先のフランス大会・スペイン大会で優勝を飾った清水さん。清水さんのひたむきに空手と向き合う姿に周囲も動かされているはずです。

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    京田辺市役所市民部人権啓発推進課

    電話: (人権啓発)0774-64-1336、0774-62-4343(男女共同参画)0774-64-1336

    ファックス: 0774-64-1305

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