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あしあと

    『個性キラリ☆自分流』第24回~新規就農者としてチャレンジする女性~農家 佐藤 麻美さん「夢は農家レストラン」

    • [2017年3月1日]
    • ID:10511

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    佐藤麻美さん(新規就農者)「夢は農家レストラン」

    さとう あさみ
    佐藤 麻美 さん
    新規就農者

    農業を志したきっかけは

     中学生の頃、親が市民農園を借りたことで収穫の手伝いをしました。何かを育てて採ることの楽しさを知ったのはこの時です。両親・祖父母ともに農家ではなく、農業が身近にあったわけではありませんでしたが、この経験から、農業を将来の選択肢の一つに考えるようになりました。

     新潟の実家を出て東京農業大学に入りましたが、当時は「茶葉」を専攻し、茶葉以外の講義にはあまり関心を持てずにいました。実際に農作業に携わってから、農業にはさまざまな知識の下積みが必要であることを痛感するようになりました。学生時代の土や野菜の教科書をとっておかなかったことが、今となっては惜しまれます。

     卒業後一度はサービス業に就職するも、何か作ってみたいという思いに駆られ、研修先を探しました。「女性を受け入れる研修先はない」と言われながら、最終的に京都府南部で受け入れてくれる農家さんを紹介してもらうことができました。

     はじめに精華町でイチゴ農園を2件ほど経験しました。その頃にはすでに、農業と飲食業を同時にこなすという目標を持っていました。当時の受け入れ先には一蹴されてしまいましたが、将来いつか農家レストランを開くという夢は今でも変わっていません。

     八幡市の農家では研修先でネギ、万願寺(トウガラシ)、ホウレンソウの栽培を教わりました。

     現在は京田辺市の田辺ナス養成塾長の元でナス栽培を教わりながら、ホウレンソウや花菜を出荷しています。来年はネギとモロヘイヤにも挑戦したいです。

    一日のスケジュールは

     1月の今の時期は朝8時から花菜を収穫し、袋詰めします。その後は出荷です。昨日袋詰めしておいた分を市場に、今日収穫した分を直売所に出荷します。再び畑に戻って肥料などの管理作業を行い、午後2時から8時まで明日出荷する分の袋詰めを行います。忙しい夏のナスの収穫期などは、アルバイトの方を雇って朝4時から収穫しています。

     決まった休み・決まった時間通りの働き方ではありませんが、昼寝の時間がとれたり、午前中で作業を終えることができたりもします。ただ、無収入の時期がないよう収穫時期の異なる野菜を並行して育てているので、長期休暇はとれません。

    農業を始めてみて良かったこと・苦労されたことは

     野菜それぞれの特徴をつかめつつあるのは進歩しているのかなと思います。水加減や養分の好みもそれぞれ違います。葉の色や新芽の状態を観察しながら、施肥や剪定などの管理に役立てています。

     農業をやるからには、うまく行かないこともあると覚悟していましたが、実際に10万円分のネギの苗を全滅させてしまった時は、やはりショックでした。複数の畑を見ていたので、ネギの管理まで体力がもたなかったことが原因です。苗にかかった費用や収穫で得られるはずだった収入はなくなってしまいましたが、同時並行して作物を育てていたおかげで、収入0は免れました。複数の野菜を育てる一長一短を知った経験です。

    心がけておられることは

     思い詰めず、困難な状況でも笑い飛ばせる気持ちを持つことです。農業は几帳面な人ほど苦労を感じる作業かもしれません。毎月決まった収入が保障されているわけでもなく、ましてや単純に自分が従事した分だけ収入になるわけでもありません。気候の変動やさまざまな要因で収穫量は変わっていきます。

     京田辺市では新規就農者を援助したり、農業分野への転職を支援したりしていますが、農業は軽い見込みでは出来るものではないと思います。堅実なようで不安定なものに一年の生活を賭ける感覚は、病気等で休むことがあっても毎月給料が振り込まれる環境にいた人ではなかなか分からないものかもしれません。農業は「好きじゃないとできない」に尽きます。その覚悟があってやっと挑戦できるものだと思います。

     私にも「もっとがんばればあそこまで出来たのではないか」「本当はこうした方がいいのではないか」と考えてしまう時があります。先の読めないものに向き合うことへの不安は勿論ありますが、好きじゃないとしていません。

    今後の抱負を教えてください

     京田辺市で農家レストランを開くことです。カウンター席や2人席など、20人くらいを収容できるこじんまりとした農家レストランを開きたいです。出荷できない端物野菜が無駄にならないのもいいと思います。

     そして、これから農家を志す女性が、「女性を受け入れる研修先はない」という言葉で夢をあきらめることがないよう、この先も農業を続け、今度は私がそうした女性を受け入れる側になりたいです。

    インタビューを通じて・・・

     いつか京田辺市で農家レストランを開きたいという佐藤さん。不安も失敗も笑いながら受け入れられておられる様子に、佐藤さんの前向きな芯の部分が伺えました。

    お問い合わせ

    京田辺市役所市民部人権啓発推進課

    電話: (人権啓発)0774-64-1336、0774-62-4343(男女共同参画)0774-64-1336

    ファックス: 0774-64-1305

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