『個性キラリ☆自分流』第19回~保育士として活躍する男性~ 松井ヶ丘保育園 保育士 西谷友希さん「子どもたちを笑顔でいっぱいに」
- [2015年12月1日]
- ID:8782
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西谷友希さん(松井ヶ丘保育園 保育士)「子どもたちを笑顔でいっぱいに」
にしたに ゆうき
西谷 友希 さん
松井ヶ丘保育園
保育士
「子どもたちを笑顔にしたい」がきっかけ
保育士をめざすきっかけになったのは、高校生のとき見学したオープンキャンパスです。正直、大学に入るまで保育士の仕事を意識したことはありませんでした。歴史が得意で、大学は歴史に関わる学部に進もうと思っていたのですが、オープンキャンパスでうっかり歴史専攻の学部の紹介を逃し、その時間から見学できた学部が社会福祉学部児童福祉学科でした。そこで竹とんぼなど子どもとの遊びを体験し、自分の中の「子どもたちを笑顔にしたい」という気持ちに気づきました。自分の職業の選択肢に保育士が上がったのはそのときです。
進学後、所属していたゼミの研究で保育所におじゃまさせていただいたとき、音楽を中心とした出し物を披露しました。子どもたちがどんな風に反応するのか考えながら練習するのが楽しく、実際に子どもが笑ってくれたときはもっと嬉しかったです。
ゼミでは女性15名に対し男性は3名、保育士をめざす学科全体でも男子学生は全体の3分の1ほどでした。30名ほどいた男子学生の中でも、実際に保育士になったのは更に少数です。大半は一般企業に就職していきました。保育士をめざす学生にとって、この職種を敬遠してしまう一番の理由は、給与面への不安だと思います。実は自分も最初は就職活動時一般企業をまわり、実際その中の数社から内定をいただいていました。しかし大学の就職課で松井ヶ丘保育園の求人票を見たとき、「子どもたちを笑顔にしたい」という気持ちに立ち返りました。
毎日の仕事のなかで
子どもたちと関わること全般が毎日の仕事です。いっしょに遊ぶことももちろんですが、園での生活の中で、子どもたちに基本的な生活習慣を身につけさせることも大切な仕事のひとつだと考えています。物を大切に使う。皆のルールを守る。「ごめんなさい」がきちんと言える。幼児期の教育は、今後生きていく上での柱になっていくと思うからです。
何気ない毎日の中にも、子どもたちの成長を感じる瞬間があります。去年まで年長児にめんどうを見てもらっていた子どもたちが、今年1歳下の子どもたちのめんどうを見ているときなどです。また去年担任していた子どもたちを運動会で見たとき、あの小さかった子どもたちが組み体操のようなことまでやってのけたのにはびっくりしました。
苦労のなかにもやりがい
仕事の上で苦労しているのはピアノです。保育士の勉強をするまでピアノには触れたことすらなく、最初は「ド」の位置も分からず大学でとても苦労しました。今でもピアノには苦手意識があります。後輩の方がうまいと思いますし、何なら園のなかで一番下手だとも思っています。ですが、発表会に向けて一生懸命歌やお遊戯を練習する子どもたちを見ていると、自分もがんばって練習しようと思えてきます。
また、女の子から「髪をくくって」とお願いされるのにも困りました。かわいい髪のくくり方は、さすがに大学でも教えてもらえませんでしたから。
まだまだ苦手なことはありますが、その分自分にしかできないことがあるのも知っています。男性保育士として松井ヶ丘保育園に入ったとき、園児たちが「やったー!」と言って迎えてくれました。タックルされたり飛びかかられながら抱っこするなど、力遊びをしたがる子どもたちの相手には自信があります。子どもたちも「西谷先生なら大丈夫」と思ってくれているようです。
保護者の方々から男性保育士である自分が受け入れてもらえているか不安に思うこともありますが、子どもたちが家で園での生活を楽しそうに話していくれていると聞くと、ほっとします。土曜保育になかなか行きたがらなかった子どもが「西谷先生が土曜保育をするから明日が楽しみ」と話していたと、保護者の方から感謝されたこともあります。自分の存在が子どもたちが変わっていくきっかけになれたことにとても嬉しく思います。
毎日の心掛け
自分が楽しんでいないのに、子どもたちに「楽しさ」を伝えるのは無理だと思います。みんなの前に立つことに物怖じしない性格で、子どもたちの前で出し物をすることは好きです。今でも園のお誕生日会では特にはりきって盛り上げています。
また、「記憶に残る先生になりたい」という思いがあります。
自分が3歳のとき、担任の先生から「先生もトーマス好きだよ」と書かれたメッセージカードを受け取ったことがすごく嬉しかったのを覚えています。当時電車が大好きだった自分のことをよく見て、よく話をきいてくれていたことに感動しました。その時の先生は今でも強烈な思い出になっています。
今では子どもたちにメッセージカードを送る側になりました。自分も一人ひとりをよく知り、そして子どもたちに時折思い出してもらえるような先生になりたいです。
周囲の人との関わりのなかで
自分の進路について初めて家族に話したとき、両親は保育士という職に初め心配があったようですが、自分がやりたいことに挑戦したいことを説明し、納得してもらうことができました。実際に保育士の職が決まったとき、いちばん喜んでくれたのは母です。
男性保育士として入所した当初は、女性ばかりの職場への気負いもあり、仕事の相談ひとつにもためらってしまうところもありました。今年はもう一人男性保育士が園に入ったので、後輩から気軽に相談されるような気さくな先輩になろうと思います。
これからの思い
「子どもたちを笑顔にできる保育士になりたい」です。子どもたちは毎日全力で物事に取り組んでいきます。自分もそれに全力で応えていきたいです。
卒園していく子どもから「西谷先生、小学校の先生になってえや」と言われたことがあります。とても嬉しかったですが、ついていくことはできないので、これからも、誰かと協力できる、素直な生き方ができるような子どもたちを送り出していきたいと思っています。
インタビューを通じて…
子どもたちの成長を感じる瞬間が幸せという西谷さん。仕事への情熱と、楽しみながらまっすぐ子どもたちと向き合っていらっしゃる様子が伺えました。
お問い合わせ
京田辺市役所市民部人権啓発推進課
電話: (人権啓発)0774-64-1336、0774-62-4343(男女共同参画)0774-64-1336
ファックス: 0774-64-1305
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