京田辺市学校部活動の地域クラブ活動への移行に向けて
- [2025年12月11日]
- ID:23145
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京田辺市学校部活動の地域クラブ活動への移行に向けて ~生徒が希望する活動を地域で支える新しい仕組み~
はじめに
学校部活動は、体力や技能の向上を図る目的以外にも、異年齢との交流の中で、生徒同士や生徒と教師等との好ましい人間関係の構築を図り、学習意欲の向上や自己肯定感、責任感、連帯感の涵養に資するなど、学校という環境における生徒の自主的で多様な学びの場として、教育的意義を有してきました。
しかし、近年、地域によっては、部員数の減少等によって練習や大会・コンクールへの参加が難しくなっていたり、部活動の種類も少なくなり参加したい部活動が無い状況が全国的に発生しています。また、少子化が進む中で、将来的に学校部活動を従前と同様の体制で運営することは難しくなります。
そのため、これまで学校部活動が担っていた役割・機能を、地域社会全体で支える「地域クラブ活動」体制へと段階的に移行・展開させ、生徒が自分のやりたい活動に自分らしく取り組めるよう、学校関係者を含む、世代を超えた地域住民が支え合い、持続可能なスポーツ・文化芸術活動の環境整備を進めることとします。
目的
生徒が希望するスポーツ・文化芸術活動に自分らしく取り組める環境をつくり、生徒がより楽しく、安全に活動できる環境を整えることを目的としています。
学校部活動の地域クラブ活動への移行
生徒数の増加と減少
本市においては、学校により部員が増加し、練習や試合での活動機会に限りが出てきている部活動や、部員が減少し、団体種目では、練習や大会・コンクールへの参加が困難になっている部活動があります。
→ 地域クラブ活動に移行することで、活動場所や練習内容の充実、単独チームでの大会参加が可能となります。
限られた部活動数
学校の部活動の種類が限られており、参加したい部活動が無いことがあります。
→ 地域クラブ活動に移行することで、自分の学校にない活動や既存の部活動にない新たな活動、平日と休日で違う活動に参加することができます。
地域社会とのつながりの強化
「地域の子どもは地域で育てる」という理念のもと、子ども・大人・高齢者等が交流できる場をつくり、地域全体で子どもを支えることで、地域におけるスポーツ・文化芸術活動の活性化につながります。
多様な活動への参加
地域のスポーツ団体や文化芸術団体と連携することで、子どもたちが多様な体験機会を得ることができます。
学校部活動と地域クラブ活動の主な違い

京田辺市学校部活動の地域移行の実証事業について
令和6年度より、学校部活動の地域移行に向けた検証・検討を行うために、国・府の委託事業を受けて京田辺市地域クラブ活動実証事業を実施しています。市内の関係団体にご協力いただきながら、地域クラブ活動の数や実施回数を増やしているところです。
引き続き実証事業を実施しながら、成果と課題を検証し、令和8年度の夏を目途に通常の休日の学校部活動を全て地域クラブ活動へと移行できるよう進めていきます。
実証事業の成果と課題
運営方法の共有
総合型地域スポーツクラブや競技団体、NPO法人と連携し、運営ノウハウを共有することで円滑な活動が実現しました。
質の高い指導体制
専門性の高い地域の指導者等の複数での指導体制及び学校との連携により、安全で細やかな質の高い指導が可能となりました。
課題の認識
当日欠席等の保護者との連絡方法や自校にない活動に参加した生徒が他校の生徒が多いことで参加しづらかったこと等がありました。
地域クラブ活動に参加した生徒・保護者の声
生徒の声より
・競技力の向上や、体力を向上できることを実感しています。
・「自分の学校には参加したい部活動がなく、楽しみにしていた」や「他校の生徒と仲良くなりたい」等、新たな活動、新たな仲間との交流が深められることにも満足を感じています。
・指導者が学校部活動と替わることへの不安が少なからずあるが、いろいろな指導者から新たな学びを得られることなど、肯定的に受け止めている生徒が多くいます。
保護者アンケート結果より
・競技力の向上よりも、仲間づくりや礼儀を身につけることなど、人間性の向上を期待されています。
・活動の運営への協力や送迎など、活動の実務的な側面を懸念されています。
今後のスケジュール


京田辺市学校部活動の地域クラブ活動への移行に向けて
