京田辺市学校部活動の地域クラブ活動への移行に向けて
- [2026年3月3日]
- ID:23145
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京田辺市学校部活動の地域クラブ活動への移行に向けて ~生徒が希望する活動を地域で支える新しい仕組み~
はじめに
学校部活動は、スポーツ・文化芸術に興味・関心のある同好の生徒が自主的・自発的に参加し、教師の指導の下、学校教育の一環として行われ、教師の献身的な支えにより、スポーツ・文化芸術振興を担ってきました。
また、体力や技能の向上を図る目的以外にも、異年齢との交流の中で、生徒同士や生徒と教師等との好ましい人間関係の構築を図り、学習意欲の向上や自己肯定感、責任感、連帯感の涵(かん)養に資するなど、学校という環境における生徒の自主的で多様な学びの場として、教育的意義を有してきました。
しかし、近年、地域によっては、部員数の減少によって学校単位での練習や大会・コンクールへの参加が難しくなっていたり、部活動の種類も少なくなり、参加したい部活動が無い状態が全国的に発生しています。また、少子化が進む中で、将来的に学校部活動を従前と同様の体制で継続することは難しくなり、学校によっては存続が厳しい状況にあります。また、専門性や意思に関わらず、教師が顧問を務めるこれまでの指導体制を継続することは、学校の働き方改革が進む中、より一層厳しくなります。
そのため、これまで学校部活動が担っていた役割・機能を、地域社会全体で支え、共に学び合う「地域クラブ活動」体制へと段階的に移行・展開させ、生徒が自分のやりたい活動に自分らしく取り組めるよう、学校関係者を含む、世代を超えた地域住民が支え合い、持続可能なスポーツ・文化芸術活動の環境整備を進めることとします。
国のガイドライン改定にて、取組の類型・名称が「地域展開・地域連携」へと変更されたことに伴い、京田辺市でも令和8年度より「地域移行」から「地域展開」へと言葉の整理をしていきます。
※ 部活動の 「地域展開」とは、生徒のスポーツ・文化芸術活動を学校部活動から地域クラブ活動に展開すること
(1)学校内の人的・物的資源で運営されてきた活動を広く地域に開き、地域全体で支える、(2)地域に存在する人的・物的資源を活用しながら、地域全体で支えることによって可能となる新たな価値を創出し、より豊かで幅広い活動を可能とするという改革の理念等をより的確に表すため、従来の「地域移行」という名称を「地域展開」に変更。
(令和7年12月「部活動改革及び地域クラブ活動の推進等に関する総合的なガイドライン」より一部抜粋)
京田辺市における地域クラブ活動への移行の目的
京田辺市ではこれまで学校部活動が担っていた役割・機能を、地域社会全体で支え、共に学び合う「地域クラブ活動」体制へと段階的に移行・展開させ、生徒が自分のやりたい活動に自分らしく取り組み、希望するスポーツや文化芸術活動に取り組める環境をつくるために、地域住民やスポーツ・文化芸術団体、保護者、学校などが連携し、生徒の持続可能なスポーツ・文化芸術活動の機会の確保や地域の社会教育活動の活性化を目指しています。
まずは、令和8年度夏以降に、休日の学校部活動を地域クラブ活動へと順次移行することを目指しています。また、平日の学校部活動においても、休日の活動と同様に、検討・検証を行っていきながら、活動体制を整え、地域クラブ活動へと順次移行していくこととします。

地域クラブ活動について
地域クラブ活動は、学校の教育課程外の活動として、社会教育法上の「社会教育」の一環として捉えることができ、また、スポーツ基本法や文化芸術基本法の「スポーツ」「文化芸術」として位置づけられるものです。したがって、地域クラブ活動は、学校と連携し、学校部活動の教育的意義を継承・発展しつつ、スポーツ・文化芸術の振興の観点からも充実を図ることが重要となります。
京田辺市では、京田辺市学校部活動及び地域クラブ活動指針「活動のためのガイドライン」(以下、「ガイドライン」という。)を策定しています。ガイドラインを運営団体・実施主体に、遵守していただくことで、生徒が有意義で安全に活動できるようになると考えています。
運営団体・実施主体には、地域の団体(総合型地域スポーツクラブ、競技団体、NPO法人等)となることが考えられます。また、従前からある民間のクラブチームとの区別としては、ガイドラインに則った活動を行っていただくことを要件としています。この要件の下で活動することで、市からの情報提供による公的支援(学校施設の優先利用等)を受けることや大会・コンクールへ円滑に参加できることなどのメリットがあります。
活動内容は、当面の間は、既存の学校部活動にある活動内容から実施していきます。将来的には、特定の種目や分野に継続的に専念する活動だけではなく、レクリエーション的な活動やアーバンスポーツ、メディア芸術、複数の活動を同時に体験することを含め、生徒の志向や体力等の状況に適したさまざまなスポーツ・文化芸術活動を実施していきます。また、今後の生徒数の減少や生徒の多様なニーズに対応し、多くの生徒が地域クラブ活動を行える機会を設けていきます。
参加者は、学校部活動のように当該校の生徒だけでなく、今までは学校部活動に所属していなかった生徒等、京田辺市在住の全ての中学生が自分の希望する活動に参加することができるようになります。
活動場所も同様に、当該校の施設に限らず、他校の施設や公共施設など、地域のさまざまな場所で活動することになります。
指導は、専門性や資質・能力を有する地域の指導者が行います。また、指導を希望する教師が兼職兼業の許可を得て指導者として関わることもあります。
費用については、ガイドラインに、「運営団体・実施主体は、生徒や保護者、地域住民等の理解を得つつ、活動の維持・運営に必要な範囲で、可能な限り低廉な会費を設定すること。」と記載しています。具体的な金額等は、今後、国の動向を踏まえて決定していきます。また、学校部活動と同様に、個人の道具や交通費等は実費として、会費とは別途必要になります。


地域クラブ活動への移行スケジュール
現在、令和8年度の夏からの休日の学校部活動の地域移行に向けた検証・検討を行うため、京田辺市実証事業を行っています。
令和8年度の夏以降は、休日の学校部活動を順次移行していきます。大会・コンクール等への参加については、中学校体育連盟等の大会がありますので、大会参加規定上、学校単位で出場することも考えられます。学校部活動で出場するのか、地域クラブ活動で出場するのかは、従来通り、生徒の意思が尊重されます。また、平日の学校部活動については、継続して実施します。
令和9年度以降は、平日の学校部活動の地域クラブ活動への移行に向けて、検証・検討を行っていきます。その過程の中で、実証事業として、一部の平日の学校部活動を地域クラブ活動として実施することも考えられます。


京田辺市学校部活動の地域移行の実証事業について
令和6年度より、学校部活動の地域移行に向けた検証・検討を行うために、国・府の委託事業を受けて京田辺市地域クラブ活動実証事業を実施しています。市内の関係団体にご協力いただきながら、地域クラブ活動の数や実施回数を増やしているところです。
実証事業は、今後の地域クラブ活動を見据えて市内の総合型地域スポーツクラブや競技団体、NPO法人等に運営団体・実施主体として活動していただいています。引き続き実証事業を実施しながら、成果と課題を検証し、令和8年度の夏を目途に通常の休日の学校部活動を全て地域クラブ活動へと移行できるよう進めていきます。活動状況は下記のとおりです。

また、令和9年度以降は、平日の学校部活動の地域クラブ活動への移行に向けて、検討・検証を行うため、平日の学校部活動において地域クラブ活動の実証事業を実施する予定をしています。
実証事業の成果と課題
成果
・総合型地域スポーツクラブや競技団体、NPO法人、一般社団法人等と連携し、運営ノウハウを共有することで、円滑に活動を行うことができました。
・専門性のある地域の指導者等の複数での指導体制及び中学校との連携により、生徒一人ひとりに安全できめ細やかな質の高い指導を行うことができました。
課題
・参加予定者が当日欠席する場合等の実施団体と保護者との連絡方法が確立されていない。
・自校にない活動に参加した生徒が他校の生徒が多いことで参加しづらさがありました。
・少子化や多様なニーズに対応するためのスポーツ・文化芸術活動や、会費や指導者の確保・質の向上も踏まえて、持続可能な運営体制の構築へ向けて協議していく必要があります。
今後は、参加していない生徒や保護者にもアンケート調査を実施し、新たな課題の発見につなげ、よりよい地域クラブ活動へとつなげていきます。
生徒アンケート結果より
競技力の向上や、体力を向上できることを実感しているとの回答が多くみられました。また、「自分の学校には参加したい部活動がなく、楽しみにしていた」や「他校の生徒と仲良くなりたい」等、新たな活動、新たな仲間との交流が深められることにも満足を感じていることがわかりました。一方で、指導者が学校部活動と替わることへの不安が少なからずありましたが、いろいろな指導者から新たな学びを得られることなど、肯定的に受け止めている生徒が多くいました。指導者の多様性が生徒にとってプラスに働いていることが見受けられます。
保護者アンケート結果より
保護者の思いとしては、競技力の向上もありますが、仲間づくりや礼儀を身につけることなど、人間性の向上と競技力の向上をバランス良く期待されていることがわかりました。また、教育的役割も期待されています。一方で、運営への協力や送迎にかかる負担など、実務的な側面を懸念されている回答がありました。
地域クラブ活動Q&A
Q1 練習場所等までは、どのように行けばいいですか。
A1 移動については、自転車の利用も含め、各ご家庭で判断いただき、責任をもって対応していただきますようお願いします。
Q2 活動場所はどこになりますか。
A2 基本的には、市内の中学校になります。また、市内の公共施設等の場合もあります。
Q3 複数の活動を選べますか。
A3 可能です。
Q4 どんな活動がありますか。
A4 現在、休日に活動している学校部活動と同様の活動です。学校部活動には無い新しい活動も増やしていきます。
Q5 通っている学校に無い活動に参加することは可能ですか。
A5 どの活動に参加していただくことも可能です。
Q6 学校部活動と同じ活動を選ぶのか。
A6 同じ活動でも違う活動でも選ぶことができます。
Q7 会費は必要ですか。
A7 必要です。金額については、今後、国の動向も踏まえて決定していきます。
Q8 絶対参加しなければいけませんか。
A8 学校部活動と同様で、参加は任意です。
Q9 途中で活動を変えることは可能ですか。
A9 可能です。
Q10 学校部活動は3年生の夏で引退になりますが、地域クラブでは、どうなりますか。
A10 学校部活動が担ってきた教育的意義等は継承していますので、原則は引退となります。
Q11 活動中にケガ等をした場合の対応はどうなりますか。
A11 各団体で保険に加入していただきますので、その範囲での補償になります。
Q12 大会やコンクール等にはどのように参加するのですか。
A12 中学校体育連盟等の大会がありますので、大会参加規定上、学校単位で出場することも考えられます。学校部活動、地域クラブ活動のどちらかで出場できる場合、従来の通り、生徒の意思が尊重されます。
Q13 部活動の推薦など高校進学に影響が出ますか。
A13 進学にかかる調査書(いわゆる内申書)において、出場元に関わらず、進学に必要な大会結果等は調査書に記載することができます。そのため、地域クラブでの活動実績が高校進学の際に参考資料として扱われる場合があります。
Q14 他市町では、まだ数年は学校部活動があるのに、なぜこんなに早くするのですか。
A14 学校規模の違いにより、子どもたちを取り巻く環境が変化しています。こうした中、子どもたちが自分のやりたい活動に取り組める環境を維持・確保するために、京田辺市は学校部活動の地域移行に積極的に取り組んでいます。
京田辺市学校部活動の地域クラブ活動への移行に向けて
