令和3年度の市史編さん事業

現在京田辺市では、京田辺市史の刊行に向けて調査活動を行っています。市史は本文編3冊（先史・古代・中世、近世、近代・現代）、資料編5冊（先史・古代資料、中世・近世資料、近代・現代資料、美術工芸・建造物、民俗・地理）の計8冊の刊行を予定しており、各分野において執筆を担当する大学教員や博物館職員などの専門家により、刊行の準備が進められています。
令和3年度の市史編さん事業としては、考古学の分野では、京田辺市内の遺跡から出土した遺物の実測や成分分析などを行いました。古代史、中世史の分野では刊本を中心に京田辺市内関連史料の捜索を、近世史の分野では市内外に所蔵されている古文書の調査を実施しました。近代・現代史の分野では歴彩館所蔵の文書や京都日出新聞の史料調査を行いました。美術工芸・建造物の分野では一休寺をはじめとする寺社等の建造物や美術工芸品の調査を、民俗・地理の分野では茶生産に関わられている方や市内の祭に関わられている方等のヒアリング調査を継続して実施しています。

令和4年度には京田辺市史最初の刊行巻として、「近代・現代資料」が刊行される予定です。資料編には、これまでの調査で確認された市や府が所蔵する行政文書や各区などが所蔵する区有文書、明治から昭和にかけての刊行物などの資料を掲載する予定です。現在、年度内の刊行を目指し掲載資料の選定作業が進められています。
近代・現代以外の分野においても、史料調査や実地での調査、関係者へのヒアリングなど、市史刊行のため引き続いて調査を実施していきます。