飯岡の茶園景観
- [2021年8月19日]
- ID:16150
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京田辺市史編さんの一環として、IT市史に取り組んでおり、京田辺の歴史や文化などをインターネット上で紹介しています。ここでは、飯岡の茶園景観について紹介します。
日本茶の栽培・生産
京田辺市の特産品の1つに日本茶があります。とくに玉露の生産が盛んなことが大きな特徴です。
日本茶はいくつかに分類できますが、てん茶(てん茶を挽くと抹茶となります)、せん茶、そして玉露が主なものです。てん茶は茶園に覆いをかけて覆下(おおいした)栽培で育て、茶工場では蒸して酸化を止めた後、乾燥させて生産します。せん茶は露地(ろじ)茶園で育て、茶工場では蒸して酸化を止めた後、揉みながら乾燥させて生産します。このように、てん茶とせん茶とでは茶園の場面でも、茶工場の場面でも異なる栽培・生産工程となっています。
玉露と覆下(おおいした)茶園
映像でみる飯岡の茶園景観
今回、ドローンによる撮影で表示しているのは、飯岡の茶園景観です。飯岡は木津川沿いに位置しており、独立丘陵の上位部に茶園、その中位部に飯岡集落、そして低位部から低地にかけては水田や畑地・茶園となっています。丘陵頂部には古墳もあり、古くから利用されていた丘陵です。
上空からみた飯岡の茶園(市撮影・市所蔵)
【京田辺市公式ユーチューブ】
https://www.youtube.com/watch?v=24fep5r2E4A(別ウインドウで開く)
映像のなかで、ドローンは独立丘陵の頂部から北方向に向かって飛んでいます(カメラは南方向に向いています)。映像の最初の方に丘陵上位部の茶園が映っていますが、景観上に表れる露地茶園と覆下茶園の違いがよくわかるかと思います。映像の途中からは飯岡の集落がみえてきます。飯岡は瓦屋根の家屋が多く、整った集落景観が残されています。飯岡のなかには現在も稼働中の茶工場のほかに、以前使用されていた茶工場建物もいくつか残されています。こうした古い建物があることで、集落の茶業の歴史がわかるほか、茶生産の技術変遷を理解するための重要な資料ともなります。
作成:市史編さん室
監修:上杉和央(京田辺市史編さん民俗・地理部会長 京都府立大学文学部准教授)