3D画像で見るシオ1号墳
- [2020年3月10日]
- ID:14859
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シオ1号墳の石室に入ってみよう
京田辺市史編さんの一環として、IT市史に取り組んでおり、京田辺の歴史や文化などをインターネット上で紹介しています。ここでは、京田辺市天王裂石にあるシオ1号墳石室内部の3D画像をご覧いただけます。下記の画像をクリックすると閲覧することができます。
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シオ1号墳とは?
シオ1号墳は、京田辺市と枚方市の境界付近、京田辺市天王の山中にある古墳時代後期ないし終末期の横穴式石室墳です。天井石まで良好に遺存する古墳として戦前から知られており、1993年には市指定文化財となっています。2019年には市史編さん事業の一環で京都府立大学によって墳丘、石室の測量調査や三次元計測がおこなわれました。石室は、羨道がほとんど埋まっていますが、玄室の長さ3.5m、幅1.7mの無袖式石室とみられます。石室の石材は大部分が山中で採集可能な花崗岩やホルンフェルスですが、一部に木津川右岸からもたらされたとみられる石材もあることがわかりました。古くから開口していたこともあり、石室内からは遺物は採集されませんでしたが、石室開口部付近からは7世紀後半の特徴をもつ須恵器杯蓋の破片が採集されています。古墳の正確な築造時期を示す資料は得られていませんが7世紀代に山城と河内を結ぶ峠道付近に築かれた有力者の奥つ城と考えられます。
諫早直人(京田辺市史編さん考古・古代部会員 京都府立大学文学部准教授)
京都府立大学による調査
測量調査の様子